2019年9月17日 / 最終更新日 : 2020年8月19日 レペ 海外小説 【本の感想】デイヴィッド・ベニオフ『25時』 麻薬不法所持で7年の判決を受たけた白人青年が、刑務所へ収監される前夜の物語です。父、恋人、親友が集う別れの夜は、裏切りあり、すれ違いあり、友情の再発見ありの濃密な24時間です。
2019年9月15日 / 最終更新日 : 2020年8月31日 レペ 国内小説 【本の感想】村上龍『トパーズ』 都会の夜とマニアックな性愛が主役となる女性の視点で描かれた短編集です。読み終えるごとに疲労感が蓄積します。官能というより暴力に近いですね。グロスクと言っても良いでしょう。現実というものの一つの捉え方として理解はできます。
2019年8月20日 / 最終更新日 : 2020年8月18日 レペ 海外小説 【本の感想】フランシス・アイルズ『レディに捧げる殺人物語』 「リナ・アスガースは、八年近くも夫と暮らしてから、やっと自分が殺人者と結婚したことをさとった」。 『 レディに捧げる殺人物語 』はこの一文で幕を開けます。本作品は、犯罪心理小説であり、恋愛小説でもあるのです。
2019年8月14日 / 最終更新日 : 2023年1月20日 レペ 国内小説 【本の感想】平井和正『狼の紋章』 狼=ウルフガイ 犬神明の活躍を描く学園バイオレンスアクション ウルフガイシリーズの第1作目です。孤高のヒーロー V.S. 暗黒社会の御曹司が本作品のメインストーリーで、その闘いがハードボイルドタッチに描かれていきます。日本SFの至宝の一冊です。
2019年8月10日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ 国内小説 【本の感想】伊坂幸太郎『フィッシュストーリー』 ありそうでなさそうな4っつ物語が収められた作品集です。他の作品と人物、出来事等がクロスオーバします。fish storyは、”ほら話”の意味。伊坂ワールドがそもそも、壮大な”ほら話”ですよね。
2019年8月1日 / 最終更新日 : 2020年8月31日 レペ 国内小説 【本の感想】有川浩『旅猫リポート』 青年 悟と猫のナナのロードノベルです。仲良きことは美ししきことかな。愛に満ち満ちたラストは、静謐さすら感じるでしょう。泣き所はいっぱいあるけれど、本を閉じるまで我慢してちょうだい。幸せとは何かを、改めて考えさせてくれる素敵な一冊です。
2019年7月29日 / 最終更新日 : 2020年10月1日 レペ 国内小説 【本の感想】乙一『きみにしか聞こえない―CALLING YOU』 『Calling You』、『傷-KIZ/KIDS』、『華』 三作品が収録されています。愁いのある美麗なカラーイラストが、作品の胸をうつ読後感にとてもピッタリ。人恋しくなってしまうような一抹の寂しさが漂っています。
2019年7月28日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ 国内小説 【本の感想】沼田まほかる『ユリゴコロ』 亡き母親が殺人鬼だった? 沼田まほかる 『 ユリゴコロ 』は、あり得ざる物語ですが、読み進めるうちに心をぎゅっと鷲掴みされてしまいました。著者の他の作品のように男に対する怨嗟をまき散らす事はなく、残酷ですが意外な結末には清々しさすら漂います。
2019年7月23日 / 最終更新日 : 2020年8月7日 レペ 国内小説 【本の感想】金城一紀『GO』 民族差別というものが根底にはあります。でも、それは逆境というひとつの制約の形を表しているのであって、これを殊更に注目すべきではないのかもしれません。逆境に押し潰されそうになりながら、それ跳ね除けるバイタリティとタフさ、その快活さを見るべきなのです。
2019年7月17日 / 最終更新日 : 2021年1月6日 レペ 国内小説 【本の感想】横山秀夫『影踏み』 ”ノビ師”といわれる侵入盗が主役の連作短編集です。人間の本質を抉っていく横山節は、追われるものを主役に据えているためか、切迫感を伴なった重苦しさと切なさが漂います。