2020年11月20日 / 最終更新日 : 2020年11月20日 レペ 国内小説 【本の感想】藤沢周『死亡遊戯』 風俗のキャッチの男のアブナイ話。そして、同時収録された『DS(ドミネーション・サブミッション)』は、変わった性癖の男に執着されるアブナイ話。要するにアブナイ話二作品です。J文学という徒花の一冊です。
2020年10月9日 / 最終更新日 : 2020年10月8日 レペ 海外小説 【本の感想】ジョナサン・ケラーマン『大きな枝が折れる時』 アレックス・デラウェア シリーズの第一弾で、児童虐待をテーマとして扱っています。ラストは、予測不可能。マザーグースの子守唄からとったタイトルが、深い意味を持っていることに気付きます。
2020年9月9日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 国内小説 【本の感想】陳舜臣『枯草の根』 江戸川乱歩賞 選考委員たちが絶賛した著者のデビュー作。探偵 陶展文シリーズ第1弾です。当時の日本で暮らす華僑の生活や、習俗が巧に作品世界に取り込まれていてます。被害者の性癖をもとにアリバイを崩していく陶展文の観察眼が見所です!
2020年8月2日 / 最終更新日 : 2020年12月23日 レペ 国内小説 【本の感想】東川篤哉『中途半端な密室』 著者のデビュー頃の作品が収められた短編集です。全5編の短編は、安楽椅子探偵もので、頭の体操的ではあるものの、不可能犯罪を解き明かす快感は得られます。本作品集からは、軽めのユーモアタッチが著者の真骨頂であることが分かります。
2020年7月26日 / 最終更新日 : 2020年11月16日 レペ 海外小説 【本の感想】ロジャー・スミス『血のケープタウン』 南アフリカを舞台に、アメリカから逃亡した一家の悲劇を描いた作品。とにかく暴力シーンが多く、クライマックスには死屍累々たる情景にも慣れてしまいます。ただし、緊張感を持続する工夫が、もうひとつ欲しいところです。うっぷんは、晴れるのですが。
2020年6月10日 / 最終更新日 : 2020年11月2日 レペ 国内小説 【本の感想】花村萬月『ゴッド・ブレイス物語』 花村萬月のデビュー作です。過激さはまだまだ鳴りを潜めているものの、もどかしいぐらいの愛が漂っています。音楽小説の王道的な展開ですが、個性豊かな男女(と男男!)の恋愛がストーリーを盛り上げてくれます。
2020年5月27日 / 最終更新日 : 2020年6月11日 レペ 国内小説 【本の感想】中村文則『銃』 人が、ものに魅入られ、執着し、徐々に壊れていく様を描いた作品です。よくあるテーマであって、文学作品としてお目にかかります。本作品の場合は、タイトルの通り「銃」です。
2020年3月21日 / 最終更新日 : 2021年1月14日 レペ 国内小説 【本の感想】笹沢佐保『人喰い』 誰かが誰かを陥れながら生きていくということ、つまり人が人を喰うという生き様がテーマの本格もの。火薬庫を使った派手な爆殺や、不可能犯罪を盛り込みながら、巧みに読者をミスリードしてく著者の妙技を堪能できる作品です。
2020年2月27日 / 最終更新日 : 2020年12月23日 レペ 国内小説 【本の感想】小杉健治『原島弁護士の愛と悲しみ』 著者のデビュー作を含む短編集です。収録作品は、どれも日本的な情感溢れるもので、ラストのヒネリが効いています。『絆』の原島弁護が登場するタイトル作は、正義の解釈次第ですが、なんともやるせない物語となっています。
2020年2月19日 / 最終更新日 : 2020年10月19日 レペ 国内小説 【本の感想】青島幸男『人間万事塞翁が丙午』 戦時中の仕出し弁当屋を舞台とした人情ものです。21歳で嫁に入った主人公ハナの清く、正しく、美しく、逞しい人生がつづられていきます。物の無い時代であっても心はとても豊かですね。ちょっぴり元気がもらえる作品です。