2020年12月26日 / 最終更新日 : 2020年12月25日 レペ 評論 【本の感想】中薗英助『闇のカーニバル スパイミステリィへの招待』 スパイをテーマとした評論集です。著者の幾つかの作品を読み終えていれば、著者の主張に首肯したり、反発を覚えたり、感慨を深めることができるのでしょうが、残念ながら目が滑って時間ばかりかかってしまいました。
2020年11月24日 / 最終更新日 : 2020年11月20日 レペ 国内小説 【本の感想】結城昌治『夜が終わる時』 いわゆる暗黒小説です。刑事の生き様を描いた警察小説でもあります。殺人犯が吐露する苦悩の日々。絶望という言葉がふさわしい締めくくりは重苦しい余韻を残します。犯人探しだけに終始しない構成の妙が効いています。
2020年11月22日 / 最終更新日 : 2020年12月10日 レペ 評論 【本の感想】青木雨彦『課外授業 ミステリにおける男と女の研究』 海外ミステリ作品における男女の関係に着目したエッセイです。タイトルには”研究”と入っていますが、学術的なものではなくて、著者の視点で捉えた一つの意見でしょうね。
2020年11月14日 / 最終更新日 : 2020年11月14日 レペ 国内小説 【本の感想】山口雅也『日本殺人事件』 著者による翻訳の体をとり、異次元の日本を舞台にした本格ミステリです。何が真実で何がほら話か分からなくなる語り口が、本作品集の魅力でしょう。外国人から見た日本をパロディにしており、ニヤっとなるくらいのずれ加減が良いですね。
2020年8月25日 / 最終更新日 : 2020年8月25日 レペ 国内小説 【本の感想】水上勉『海の牙』 水俣病をテーマにした水上勉氏の社会派ミステリーです。著者自身の丹念な取材の成果が遺憾なく発揮された、臨場感あふれる作品になっています。当時の企業や地方公共団体の姿勢に対する著者の怒りを強く印象づけられるでしょう。
2020年8月5日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ 国内小説 【本の感想】加納一朗『ホック氏の異郷の冒険』 シャーロック・ホームズの優れたパスティシュです。『最後の事件』で消息をたったホームズが日本に立ち寄ったという設定になっています。ワトソン役に日本の医師を配し、ホームズらしい推理の冴えを見せてくれます
2020年6月1日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 国内小説 【本の感想】大下宇陀児『石の下の記録』 残念ながら、警察小説としても、ミステリとしても面白くありません。これといった謎ときがあるでなし、筋書きに惹きつけるものがあるでもなし。ただし、推理小説としてはピンとこないけれど、心理描写は見るべきところはあります。
2020年5月29日 / 最終更新日 : 2020年9月16日 レペ 国内小説 【本の感想】河野典生『殺意という名の家畜』 日本ハードボイルド黎明期の作品です。その歴史を紐解く上でも、一読の価値はあるでしょう。キレキレのタッチは古さを全く感じないのですが、主役の、ズケズケとして悪びれない俺様キャラがどうも好きになれません。
2020年5月25日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 国内小説 【本の感想】陳舜臣『孔雀の道』 過去を紐解くうちに意外な真実を見つけてしまうタイプの作品です。スパイ小説の味付けをしながら、恋愛小説の要素もあって、主役二人の男女の機微を楽しめるのが特徴です。ただ、タイトルの意味が判然としませんね。
2020年5月24日 / 最終更新日 : 2020年5月20日 レペ 国内小説 【本の感想】佐野洋『華麗なる醜聞』 スキャンダルを追う新聞記者たちの活躍を描いた作品です。記者たちが取材を通して真実に迫っていくのですが、少し先の想像がついてしまうので驚きの展開とはなりません。今ではちょっと考えられない取材方法ではあるし、よく考えるといろいろ都合の良すぎるところも散見されます。