2020年12月30日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】長嶋有『佐渡の三人』 死にまつわるお話4作品を収めた連作短編集です。亡くなった親族の納骨に向かう、ある家族の”ゆるゆる”とした日々が描かれています。この”ゆるゆる”感は、著者ならでは。さしてドラマチックな出来事は起こりませんが、それが良いのです。
2020年12月24日 / 最終更新日 : 2020年12月24日 レペ 海外小説 【本の感想】エドワード・D・ホック『ホックと13人の仲間たち』 著者のシリーズキャラクターが13人を集めた短編集です。こう並べてみると、作風はキャラ先行型と言えますか。物語が、キャラクターを際立たせるためにあるような印象を受けます。これは!という作品がないのが残念です。
2020年12月15日 / 最終更新日 : 2020年12月14日 レペ 国内小説 【本の感想】野坂昭如『火垂るの墓』 戦時中を舞台に少年と幼い妹の死を描いた、あまりに有名なアニメ作品の原作。文字として読むと悲しいより辛いという印象です。クセの強い文章で、慣れるまで苦戦を強いられましたが、読み進めるうちに作品のトーンと絶妙にマッチしていることが分かります。
2020年12月3日 / 最終更新日 : 2020年12月24日 レペ 海外小説 【本の感想】エドワード・D・ホック『怪盗ニック登場』 金品に値しないないものだけを盗む風変わりな泥棒が主役の短編集です。全作品30頁前後ながら、ラストには必ずサプライズが用意されています。パターン化された筋立てなれども、ホックの名人芸が堪能できます。
2020年11月25日 / 最終更新日 : 2020年11月24日 レペ 海外小説 【本の感想】フレドリック・ブラウン『復讐の女神』 創元推理文庫『まっ白な嘘』に続く、 推理小説短編集 第二弾です。前作が傑作だっただけに期待し過ぎてしまったようで、ちょっと平凡な印象を受けてしまいました。とは言っても、これは!という傑出した作品がないだけで、十分に楽しめるでしょう。
2020年11月20日 / 最終更新日 : 2020年11月20日 レペ 国内小説 【本の感想】藤沢周『死亡遊戯』 風俗のキャッチの男のアブナイ話。そして、同時収録された『DS(ドミネーション・サブミッション)』は、変わった性癖の男に執着されるアブナイ話。要するにアブナイ話二作品です。J文学という徒花の一冊です。
2020年11月16日 / 最終更新日 : 2020年11月24日 レペ 国内小説 【本の感想】辻村深月『家族シアター』 家族をテーマとした7作品が収められた短編集です。自分は年齢のせいか、父親やじいさんのお話にはホロリときてしまいます。やっぱり、家族は色々あっても、やっぱり家族なのだと、再認識した次第です。
2020年11月14日 / 最終更新日 : 2020年11月14日 レペ 国内小説 【本の感想】山口雅也『日本殺人事件』 著者による翻訳の体をとり、異次元の日本を舞台にした本格ミステリです。何が真実で何がほら話か分からなくなる語り口が、本作品集の魅力でしょう。外国人から見た日本をパロディにしており、ニヤっとなるくらいのずれ加減が良いですね。
2020年11月3日 / 最終更新日 : 2020年11月2日 レペ 国内小説 【本の感想】古川日出男『ロックンロール七部作』 七大陸を舞台にした20世紀ロックンロールの発展史です。語り手”あたし”がつむぐのは、まさにロックの精神に裏打ちされた破天荒なほら話。登場人物が次々にバトンタッチをして、ストーリーを作り上げていきます。
2020年10月28日 / 最終更新日 : 2020年10月29日 レペ 海外小説 【本の感想】ジョン・ディクスン・カー『カー短編全集3 パリから来た紳士』 著者のシリーズ・キャラクター H.M卿、フェル博士、マーチ大佐が、不可能犯罪の謎を解く短編集です。いやいや、これは無理でしょう、というお話はあるものの頭の体操には丁度良い読み物と思います。