2020年6月19日 / 最終更新日 : 2020年9月11日 レペ 国内小説 【本の感想】深水黎一郎『ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!』 真犯人は本を読んでいる読者その人、という挑戦的なミステリです。古今東西のミステリで、実は探偵が犯人でした!等、意外や意外の犯人当ては数々あれど、本作品が示す犯人像は過去に例を見ません。まさに、ウルチモ・トルッコ(究極のトリック)です。
2020年5月23日 / 最終更新日 : 2020年9月11日 レペ 国内小説 【本の感想】浦賀和宏『記憶の果て』 卒業を間近に控えた高校生が主役で、青春小説の趣ですが、近親相姦というタブーを扱っているゆえに暗いトーンの作品です。いくつかの謎は未解決のまま、ラストを迎えます。メフィスト賞恐るべし。
2020年1月29日 / 最終更新日 : 2020年9月11日 レペ 国内小説 【本の感想】生垣真太郎『フレームアウト』 ミスリードさせる仕掛けが巧妙に埋め込こまれたミステリです。ありがちなサイコスリラーを逆手に取って読者を迷路に誘い込んでしまいます。1979年のニューヨークを舞台とした、騙し絵的な作品というところでしょう。
2020年1月27日 / 最終更新日 : 2020年9月10日 レペ 国内小説 【本の感想】津村巧『DOOMSDAY-審判の日-』 米国の地方都市に突然降り立った二体の異星人がひたすら住民たちを殺戮するというお話です。次々に斃れていく人々には、悲惨さも感じなければ、破滅的な可笑しさも伝わりません。そもそも異星人の目的が想像がつくのですよね。
2020年1月26日 / 最終更新日 : 2020年9月10日 レペ 国内小説 【本の感想】乾くるみ『Jの神話』 女子高で起きた死亡事件が人類創世まで遡るという大風呂敷を広げます。全寮制女子高にステレオタイプの妄想をぶちこんだ感があり、不快な気分にさせらるでしょう。発想は面白いのですが、気色悪さを引きずります。Jの神話とは言い得て妙ですね。
2020年1月25日 / 最終更新日 : 2020年9月10日 レペ 国内小説 【本の感想】蘇部健一『六枚のとんかつ』 ふん!「バカミス」と投げ出してしまうような作品ではありません。確かに、連作短編のうちのいくつかは、「なんじゃこれ?」と項垂れてしまうのですが、本格ミステリの芳醇な香りを味わえる作品もあります(言い過ぎか)。
2020年1月12日 / 最終更新日 : 2020年9月10日 レペ 国内小説 【本の感想】積木鏡介『歪んだ創世記』 絶海の孤島で繰り広げられる奇妙奇天烈な物語です。起承転結の“結”から始まり、“起”へと巻き戻りながらストーリーは展開します。メタ・フィクションを逆手にとったような本作品は、大胆な意欲作?それとも奇を衒った一発芸?
2020年1月8日 / 最終更新日 : 2020年10月20日 レペ 国内小説 【本の感想】氷川透『真っ暗な夜明け』 不可能犯罪を扱ったミステリです。いく度も仮説、検証を繰り返して真相を究明していく探偵 氷川の論理思考の冴が印象的。極端な仮説を織り交ぜながら読者を翻弄していく手法はお見事ですね。読者への挑戦状も用意されています。
2019年8月23日 / 最終更新日 : 2020年9月10日 レペ 国内小説 【本の感想】清涼院流水『コズミック 世紀末探偵神話』 著者がいうところの大説だけあって、とっても長ったらしい(?)作品です。「1200個の密室で、1200人が殺される」という予告殺人に対するは 、日本探偵倶楽部(JDC)の異能の探偵たち。果たして驚天動地の連続殺人事件の結末は?