2020年11月17日 / 最終更新日 : 2020年11月16日 レペ 国内小説 【本の感想】海野十三『十八時の音楽浴』 音楽で国民を統治する独裁国家を描いたSF小説です。独裁者の哀れな末路というのはありふれた話し。注目は、男性が身体改造して女性になるというエピソード。1949年発表からすると、かなり進んだジェンダー感ですね。
2020年8月11日 / 最終更新日 : 2020年8月13日 レペ 海外小説 【本の感想】小川 隆、 山岸 真 編『80年代SF傑作選』 日本で編纂された80年代海外SFアンソロジーです。上、下2巻に分冊されています。サイバーパンクものとの先入観で、本書を選択するとハズレるでしょう。下巻は捨て作なしの名品ぞろいです。
2020年7月17日 / 最終更新日 : 2020年9月25日 レペ 海外小説 【本の感想】マイクル・スワンウィック『大潮の道』 大洪水が定期的におこる惑星を舞台に繰り広げられる、テクノロジーと魔法の物語です。細かな設定が語られないため、雰囲気で理解するしかないという如何にもな90年代SFです。とっつき難くく、読み進めるのに時間を要しますが、満足度は高いでしょう。
2020年6月3日 / 最終更新日 : 2021年4月6日 レペ 国内小説 【本の感想】米澤穂信『ボトルネック』 自身の存在しない世界へ迷い込んだ高校生の物語。彼の間違い探しの旅は、自身の存在価値への疑問となって表れます。あり得ない状況を日常に溶け込ませるストーリー展開は一読の価値ありですが、ラストは明快さが欲しかったです。
2020年5月17日 / 最終更新日 : 2021年1月4日 レペ 国内小説 【本の感想】山田悠介『スイッチを押すとき』 冒頭から、命の大切さ、生きることの意味を謳い上げるタイプの作品かと想像しました。しかし、これは、全くハズレてしまいます。中学生ぐらいがターゲットの作品でしょうから、生きることの意味について、きっちりと書いて欲しいところです。
2020年5月2日 / 最終更新日 : 2020年7月20日 レペ 国内小説 【本の感想】マイクル・スワンウィック『グリュフォンの卵』 日本では知名度が低いマイケル・スワンウィック(Michael Swanwick)。長編『大塩の道』(ファンタジーっぽい)と、ウィリアム・ギブスンとの共著『ドッグファイト』(サーバー・パンクの大傑作!)、そして雑誌にいくつ […]
2020年4月13日 / 最終更新日 : 2020年12月23日 レペ 海外小説 【本の感想】ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた』 ユカタン半島キンタナ・ロー州を舞台とした3つの連作短編からなる海洋幻想小説です。幻想的なフワフワ感に、現実のやるせなさを混ぜ込んだような作品集です。
2020年4月2日 / 最終更新日 : 2021年1月19日 レペ 海外小説 【本の感想】ディーン・クーンツ『ドラゴン・ティアーズ』 不死身の悪意に立ち向かう人々を描いたスーパーナチュラルな物語です。B級SF映画の趣ですが、登場人物たちが人生の意味を問い直すという横軸をきっちり組み込んでいるのがクーンツらしいですね。
2020年4月1日 / 最終更新日 : 2020年9月25日 レペ 国内小説 【本の感想】筒井康隆『くたばれPTA』 比較的実験的な作品が少なく、比較的読みやすい作品集です。植民星の紛争に翻弄される男を描いた「モケケ=パラリパラ戦記」は、アルフレッド・テニスン『イノック・アーデン』を彷彿させる叙情的な傑作です。実験的な作品が少なく、比較的読みやすい作品集です。植民星の紛争に翻弄される男を描いた「モケケ=パラリパラ戦記」は、アルフレッド・テニスン『イノック・アーデン』を彷彿させる叙情的な傑作です。
2020年3月15日 / 最終更新日 : 2020年9月2日 レペ 海外小説 【本の感想】フレドリック・ブラウン『火星人ゴーホーム』 飛来した十数億の異星人による地球侵略ものです。本作品のヤツらは、マンツーマンで人々にまとわりつき嫌がらせするという口撃(?)を仕掛けます。オチはそこにいくまでのドタバタが愉快な分、あっさり目ですね。