2020年9月29日 / 最終更新日 : 2020年10月28日 レペ 国内小説 【本の感想】桂望実『明日この手を放しても』 突然全盲となった潔癖女子と、いい加減な兄の二人三脚の物語です。近くて遠い、遠くて近い男女の兄妹の心情が上手く描かれています。本作品を読んでいて、我がことのように共感してしまいました。
2020年9月24日 / 最終更新日 : 2020年11月19日 レペ 国内小説 【本の感想】舞城王太郎『ビッチマグネット』 ジャンルを一言で表すなら家族小説です。マイジョーにしては至って普通の物語。フツー過ぎて却って戸惑ってしまいました。父親が愛人と出奔した家庭の、姉弟の関係を中心にストーリーが展開します。
2020年7月23日 / 最終更新日 : 2020年10月28日 レペ 国内小説 【本の感想】桂望実『週末は家族』 週末里親として施設の少女を預かる夫婦の、一風変わった家族の物語です。夫婦や親子の常識って、実は息苦しいものだというのが、本作品のテーマ。本作品の一過性の家族は、家族という存在を所有し続けないという意味において、今のサブスク時代に合致しています。
2019年10月26日 / 最終更新日 : 2020年8月6日 レペ 国内小説 【本の感想】西加奈子『さくら』 美男・美女の両親、兄、妹。背だけは高い次男の主人公を入れた五人家族+犬のさくらの日々が描かれた作品です。あまりに残酷な出来事に乱れる家族の絆。終盤に語られるエピソードに胸が締めつけられることでしょう。ラストは、ホロリときてしまいます。
2019年8月28日 / 最終更新日 : 2020年8月31日 レペ 国内小説 【本の感想】村山由佳『星々の舟 Voyage Through Stars』 昔気質の職人の父、長男、次男、長女、次女ら家族の、それぞれの人生のひと時が描かれた連作短編集です。赦されない愛もひとつの愛のかたち。彼らが、それぞれの愛に懊悩する(した)姿が描かれていきます。
2019年8月11日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ 国内小説 【本の感想】本谷有希子『グ、ア、ム』 堅実な妹、ゆるゆるの姉、二人の間で右往左往の母。三人のついていないグアム旅行の数日間を描いた作品です。姉妹はシラケ切ったような冷戦状態。せっかくの海外旅行の上手くいくはずがなく、くわえて行く先々で散々厭な目に遭うことになります。
2019年7月7日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】長嶋有『ジャージの二人』 ネガティブさをまったり感に転換する心地良さがあります。ぐだぐだゆるゆるな親子二人を象徴するのが小学校から貰い受けたジャージ。サイズLLのダサぽんジャージは、まったりユニホームなのです。
2019年5月9日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ 国内小説 【本の感想】長嶋有『猛スピードで母は』 無邪気に親と向きあうでもなく、かといって割り切ることも無視することもできない。なんとなく誰かが傷つくことを恐れてしまう。そんな子供の心情が、簡潔で淡々とした文章から滲み出てきます。
2019年5月6日 / 最終更新日 : 2020年11月20日 レペ 国内小説 【本の感想】重松清『流星ワゴン』 リストラ、離婚、家庭内暴力に悩まされ、自暴自棄になった主人公は不思議なワゴンに乗って過去を反芻する旅に出かけます。目を背けたくなる事にも、正面から向き合わなければならない。そんな示唆を与えてくれます。