2020年11月10日 / 最終更新日 : 2020年11月9日 レペ 海外小説 【本の感想】セバスチアン・ジャプリゾ『シンデレラの罠』 主人公が被害者であり、加害者であり、証人であり、探偵でもあるという、一人四役を演じるミステリです。結末は、予想が付くので驚きは大きくありません。英米ミステリとは違う、おフランスらしい味わいは堪能できるでしょう。
2020年7月21日 / 最終更新日 : 2020年9月25日 レペ 国内小説 【本の感想】葉室麟『蜩ノ記』 無実の罪で腹を切らればならぬ武士と、その周辺の者たちの三年間を描いた時代小説です。本作品の設定から、主人公の死すべき運命が変えられないというのは、想像に難くありません。とすると、全編を通して、漢をどう見せてくれるのか、が注目すべきポイントです。
2020年7月19日 / 最終更新日 : 2020年11月19日 レペ 国内小説 【本の感想】東野圭吾『夜明けの街で』 不倫をテーマにしたミステリです。妻帯者の、大きく揺れ動く心模様が主軸となってストーリーは展開します。不倫ものにありがちなエロチックなシーンは殆どなく、この手のお話しが苦手な読者でも、抵抗感は少ないかもしれません。
2020年7月15日 / 最終更新日 : 2020年11月19日 レペ 国内小説 【本の感想】東野圭吾『ナミヤ雑貨店の奇蹟』 悩みを抱える人々と、彼らの悩み相談を引き受ける雑貨屋ご主人に起きた、時空を超えるキセキの物語です。いくつかのお話が入り組んでいて、下手をすれば混乱に陥りそうですが、これをすっきりと読ませるのは流石のお手並み。
2020年7月7日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 国内小説 【本の感想】薬丸岳『友罪』 少年の頃に猟奇殺人を犯した過去を持つ、青年の物語です。いわゆる少年Aのその後を描いた作品で、彼が友と信じた同い年の青年との関係性が主軸です。本作品は、著者がよく取り上げる少年犯罪や加害者の心の内をテーマとしています。
2020年6月30日 / 最終更新日 : 2020年12月23日 レペ 国内小説 【本の感想】東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』 本格ものとして十分に愉しめます。事件が発生する → お嬢様刑事が上司にいじられる → お嬢様が混迷の極みに陥る → お嬢様をコケにしつつ執事が見事に解決してみせる、というパターンの短編集です。謎解きに集中するには、心地良くはありますか。
2020年4月23日 / 最終更新日 : 2020年10月13日 レペ 国内小説 【本の感想】中村文則『最後の命』 少年の頃に受けた精神的な傷が癒されぬまま大人になった男たちの物語です。あぁ、トラウマ話ね、と一言では片づけられない、逃げ場のない息苦しさを感じます。ミステリの味付けをしたのも、面白味という点で評価します(ここは意見が分かれそうだけど)。
2020年1月31日 / 最終更新日 : 2021年1月13日 レペ 国内小説 【本の感想】横山秀夫『出口のない海』 ふとした心の揺れから特攻隊に志願してしまった青年の生涯を描いています、戦争青春小説の王道スタイルですが、何のために命を擲つのかという問に逡巡し、やっと出した主人公の結論が、本作品に輝きを放っているようです。
2020年1月17日 / 最終更新日 : 2020年12月29日 レペ 海外小説 【本の感想】ロバート・ラドラム『暗殺者』 ジェイソン・ボーン三部作の第1弾です。大物テロリストを炙り出すべく仕立てられた暗殺者カイン=ジェーソン・ボーン=デルタ=米国情報部員デービッド・ウェブの活躍を描いています。読み進めながらハラハラドキドキとは、まさにこのことだと実感するでしょう。
2020年1月16日 / 最終更新日 : 2020年9月28日 レペ 国内小説 【本の感想】本多孝好『真夜中の五分前』 恋愛小説のside-A、ミステリのside-Bと、二分冊で趣が異なる構成です。謎の決着はもちろんのことですが、本作品は主人公が辛い過去とどう折り合いをつけていくのかが見所です。成長の物語としても読むことができますね。