2020年12月31日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】原田マハ『楽園のカンヴァス』 アンリ・ルソーを取り上げたアート・ミステリです。ルソーについては、ヘタウマ絵ぐらいの認識でしかなかったのですが、本作品を読んで考えを新たにしました。著者のアート系の作品は、刺激的であり勉強にもなるので、恋愛小説や成長小説よりも好みです。
2020年12月30日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】長嶋有『佐渡の三人』 死にまつわるお話4作品を収めた連作短編集です。亡くなった親族の納骨に向かう、ある家族の”ゆるゆる”とした日々が描かれています。この”ゆるゆる”感は、著者ならでは。さしてドラマチックな出来事は起こりませんが、それが良いのです。
2020年12月25日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】横山秀夫『ノースライト』 再生の物語です。D県警シリーズ、F県警シリーズといった、事件をとりまく男たちが沸騰する警察小説・・・とは全く異なります。本作品は、ミステリとしては、サスペンスフルな展開よりも、叙情的なシーンが勝っているのです。
2020年12月20日 / 最終更新日 : 2020年12月18日 レペ 国内小説 【本の感想】原田マハ『たゆたえども沈まず』 フィンセント・ファン・ゴッホ、テオ兄弟と、パリの日本人美術商の物語です。美し過ぎる兄弟愛と友情がつづられていますが、そこはフィクションということで。フィンセント・ファン・ゴッホの生涯に、林忠正を絡ませて、よりドラマチックに仕上がっています。
2020年12月19日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】米澤穂信『愚者のエンドロール』 省エネ男子高校生が、日常の謎を解く、古典部シリーズの第二弾です。一つの事件に様々な探偵が推理を述べ、二転三転しながら真相を導き出すという点で、アントニイ・バークリー『毒入りチョコレート事件』のまさにオマージュとなっています。
2020年12月15日 / 最終更新日 : 2020年12月14日 レペ 国内小説 【本の感想】野坂昭如『火垂るの墓』 戦時中を舞台に少年と幼い妹の死を描いた、あまりに有名なアニメ作品の原作。文字として読むと悲しいより辛いという印象です。クセの強い文章で、慣れるまで苦戦を強いられましたが、読み進めるうちに作品のトーンと絶妙にマッチしていることが分かります。
2020年12月13日 / 最終更新日 : 2020年12月11日 レペ 国内小説 【本の感想】大谷羊太郎『悪人は三度死ぬ』 人体消失、死体の瞬間移動といったトリックが堪能(?)できる本格推理小説です。ややこしいトリックにイライラが募ってしまいました。タイトルに込められた意味には、フ~ムとはなるのですが。
2020年12月12日 / 最終更新日 : 2020年12月21日 レペ 国内小説 【本の感想】中島京子『小さいおうち』 戦前から戦中にかけて女中を勤めた老女の回顧録です。赤い三角屋根の小さな洋館で、主人公が秘かに憧れを抱く奥様を中心とした日々がつづられていきます。奥様が身を焦がした密やかな恋愛に、主人公は心穏やかではありません。
2020年12月11日 / 最終更新日 : 2020年12月10日 レペ 国内小説 【本の感想】東野圭吾『赤い指』 加賀恭一郎シリーズの第7弾です。息子の殺人を隠蔽しようとした家族に、加賀が寄り添い解決に導くという、ホロリとくる作品に仕上がっています。サイドストーリーを含め、泣ける東野圭吾といったところでしょうか。
2020年12月10日 / 最終更新日 : 2020年12月9日 レペ 国内小説 【本の感想】上遠野浩平『恥知らずのパープルヘイズ ―ジョジョの奇妙な冒険より― 』 第5部『黄金の風』の途中退場キャラ フーゴが主役のスピンオフです。ジョルノがフーゴをつかって残党狩りをおこなうという展開に違和感あり。ジョルノは、権力志向的なストイックさと無縁と思いたいのです。