【本の感想】上遠野浩平『恥知らずのパープルヘイズ ―ジョジョの奇妙な冒険より― 』
実は、親子二代に渡るJOJOファンです。自分は、第7部『スティール・ボール・ラン』で息切れしてしまったのですが、子供らはフォローしている模様。マンガのみならず、OVA、ゲームとたっぷりJOJO愛を注いだかいがあったというものです。長男から次男、三男、そして、四男が深夜のアニメに夢中だとか・・・でも、学校は遅刻せずにちゃんと行こうね!
VS JOJOプロジェクト 上遠野浩平『恥知らずのパープルヘイズ』は、第5部『黄金の風』の途中退場キャラ フーゴが主役のスピンオフです。
フーゴは、ミスタより、旧<パッショーネ>の残党、”麻薬チーム”を殲滅せよとのジョルノの命を伝達されます。裏切り者の烙印を押されていたフーゴは、<パッショーネ>のボス ジョルノへの忠誠の証のため、サポータのシーラEと、ムーロロとともに、追跡を開始すのでした・・・
本作品は、第5部の決着後です。冒頭から、ジョルノがフーゴを使って残党狩りを行うという展開に、違和感を覚えます。個人的には、ジョルノは、権力志向的なストイックさと無縁と思いたいところです。
この点については、サン・ジョルジョ・マジョーレ島の別離と関連付けて、終盤で語られる本書の重要なテーマなのですが、正直いまいちピンきません。
スタンド戦は、本家の持つ知力、体力総動員の心理戦的要素が弱くて、決着があっさりとついてしまいます。登場するスタンド能力が面白いだけに、二転三転、もう少し活躍させて欲しいなぁ、と。頁の制限か、テーマがそこにないからなのか、残念です。
ちょいとマイナーなキャラクターが再登場してきたり、新キャラクターに意外な血縁関係があったりするのは良いのだけど、例の”アレ”を出すのは如何なものでしょうか。まぁ、テンポが良くて、読み易くはありますか。
息子たちにも、読ませよう・・・としたら、小説の方は、興味なさそうです。本読まないからなぁ・・・