2020年12月31日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】原田マハ『楽園のカンヴァス』 アンリ・ルソーを取り上げたアート・ミステリです。ルソーについては、ヘタウマ絵ぐらいの認識でしかなかったのですが、本作品を読んで考えを新たにしました。著者のアート系の作品は、刺激的であり勉強にもなるので、恋愛小説や成長小説よりも好みです。
2020年12月11日 / 最終更新日 : 2020年12月10日 レペ 国内小説 【本の感想】東野圭吾『赤い指』 加賀恭一郎シリーズの第7弾です。息子の殺人を隠蔽しようとした家族に、加賀が寄り添い解決に導くという、ホロリとくる作品に仕上がっています。サイドストーリーを含め、泣ける東野圭吾といったところでしょうか。
2020年10月7日 / 最終更新日 : 2020年10月28日 レペ 海外小説 【本の感想】キース・ピータースン『幻の終わり』 新聞記者ジョン・ウェルズが主役のハードボイルドシリーズ第二弾です。目の前で刺殺された海外通信員の事件を追うウェルズの活躍を描いています。前作より暴力沙汰が増え、ハラハラドキドキのハードボイルド感は高まっています。
2020年8月12日 / 最終更新日 : 2020年8月17日 レペ 国内小説 【本の感想】乙一『銃とチョコレート』 怪盗の隠された財宝をめぐる少年の冒険譚です。本作品はジュブナイルですが、大人が読んでも楽しめるミステリ的な展開をみせてくれます。ただし、事件の顛末より、少年が冒険心を抱くことの大切さを、本作品では見るべきです。
2020年7月10日 / 最終更新日 : 2020年9月25日 レペ 国内小説 【本の感想】長岡弘樹『教場』 警察学校を舞台としたミステリー連作短編集。「既視感ゼロの警察小説」と銘うたれていますが、確かにお目にかかっていないジャンルの作品です。何といっても教官 風間公親のキャラクター設定が秀逸なのです。
2020年2月29日 / 最終更新日 : 2020年12月23日 レペ 海外小説 【本の感想】ドナルド・E・ウェストレイク『鉤』 スランプに陥ったベストセラー作家の狂気を描いた心理サスペンスです。売れない作家仲間に依頼した妻殺し。徐々に壊れていく男の凄まじい姿が見所。著者のプロットの組み立て方が垣間見える、お得な作品でもあります。
2020年2月24日 / 最終更新日 : 2020年12月17日 レペ 海外小説 【本の感想】ロバート・ゴダード『蒼穹のかなたへ』 フォーマットはミステリではあるものの、文芸作品に分類した方が納得できる重厚な作品です。やたらと多い登場人物と錯綜した人間模様、こんがらがったプロット。読み切るのになかなかの体力を要するゴダードの名品です。
2020年2月14日 / 最終更新日 : 2020年12月16日 レペ 国内小説 【本の感想】逢坂剛『斜影はるかな国』 スペイン内戦に身を投じた日本人義勇兵を追うミステリです。1936年と現在が錯綜しながら、物語は進みます。謎の殺し屋、隠された財宝、洞窟内での死闘という冒険小説の趣もあり、ラストの驚きの真相まで一気に読ませてくれます。
2020年1月10日 / 最終更新日 : 2020年8月17日 レペ 国内小説 【本の感想】花村萬月『笑う山崎』 非道な限りを尽くす極道を主役に据えた連作短編で、胸が悪くなるような暴力と、情けないほどの純粋な愛が描かれていきます。他者へ暴力が過激さを増すと、家族への愛が溢れ出す理解し難い世界。他の暗黒小説と一線を画しています。
2019年12月21日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】横山秀夫『第三の時効』 事件を巡って、刑事たちの生き馬の目を抜くようなアツい鍔迫り合いが展開されます。焦りや苛立ち、嫉妬といった感情が、ストレートに伝わってきます。そういう中にも、凛とした男の矜持を垣間見せてくれるシーンがあるのです。