2020年10月19日 / 最終更新日 : 2020年11月19日 レペ 国内小説 【本の感想】戸梶圭太『CHEAP TRIBE ベイビー、日本の戦後は安かった』 1957年から1995年までの5章からなる連作短編集で、その時々の世相を切り取ったかたちでストーリーは進みます。ひたすらヒトの暗い部分を目の前に開陳され、笑いがないから、どうにも疲れてしまいます。
2020年10月15日 / 最終更新日 : 2020年10月21日 レペ 国内小説 【本の感想】桂望実『もしも、あと少し、幸せになれるとしたら。』 二十代から四十代、四人の女子の人生模様です。タイトルの通り、何かを手に入れようとしても、思うに任せない時が描かれています。これは男性にも通じるお話であると、読み進めながら感じ入っていまいました。
2020年10月14日 / 最終更新日 : 2020年11月19日 レペ 国内小説 【本の感想】辻村深月『光待つ場所へ』 次の一歩へ踏み出す前の人々が主役の短編集です。中学生からオトナ女子まで、年齢は様々ですが、他人との距離の取り方が不器用なキャラが共通しています。どこか読み手に重なるところがあるんでしょうね。
2020年10月5日 / 最終更新日 : 2020年10月23日 レペ 国内小説 【本の感想】辻村深月『ロードムービー』 多感な少年少女らの、やるせない気持ちにグッとくる5作品からなる短編集です。おっ!となる起死回生の物語「ロードムービー」と、友情がか形づくられる時を描いた「トーキョー語り」がお気に入りです。
2020年10月2日 / 最終更新日 : 2020年11月19日 レペ 海外小説 【本の感想】ジョン・ディクスン・カー『カー短編全集2 妖魔の森の家』 カーのの不可能犯罪もの短編集です。ちょっと長めの全5作品が収録されており、お気に入りはタイトル作「妖魔の森の家」と「第三の銃弾」。H・M卿、フェル博士が登場する、カー初心者には入り易い作品集です。
2020年9月25日 / 最終更新日 : 2020年9月23日 レペ 国内小説 【本の感想】小山田浩子『穴』 日常に入り混じる些細な不可思議を描いた作品です。マジック・リアリズム的(?)、方向(?)でしょうか。本作品は、日常と非日常が緩やかなに融合しており、主人公と一緒に夢か現かの感覚を楽しむべきです。
2020年9月17日 / 最終更新日 : 2020年12月29日 レペ 国内小説 【本の感想】古川日出男『ルート350』 まさに古川日出男だな、という全8編からなる短編集です。畳み掛けるような語り口、突然始まるウソ話に現実に織り込むストーリー展開が特徴的。読了直後は?ですが、後からジワジアと感情が溢れ出します。ハマれば再読したくなる中毒性があります。
2020年9月15日 / 最終更新日 : 2020年10月28日 レペ 国内小説 【本の感想】古川日出男『ハル、ハル、ハル』 収録三作品は、どれもやり切れない怒りを内包した暗い物語です。しかし、独特な文体が不思議な高揚感をもたらしてくれます。ネガティブなポップさとでも言いましょうか。この違和感こそ本作品集の魅力なのだと思います。
2020年8月29日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 国内小説 【本の感想】藤沢周『ブエノスアイレス午前零時』 雪深い農村の温泉旅館を舞台に主人公の従業員とそこを訪れた盲目の老女のささやかな交流を描いた作品です。主人公の抱く閉塞感が、痴呆の進んだ老女の夢幻の世界に重なるダンスシーンは、哀しさと美しさを感じます。
2020年8月21日 / 最終更新日 : 2020年8月20日 レペ 国内小説 【本の感想】阿部和重『Deluxe Edition でらっくすえでぃしょん』 突然始まり、突然終わる、ストーリーを語り難い短編集です。初期の頃よりは観念的な分かり難さはなくなっいて、収録されている作品の筋道は明快です。はっとするような残酷さを孕んでいるところに惹かれました。