2019年8月23日 / 最終更新日 : 2020年9月10日 レペ 国内小説 【本の感想】清涼院流水『コズミック 世紀末探偵神話』 著者がいうところの大説だけあって、とっても長ったらしい(?)作品です。「1200個の密室で、1200人が殺される」という予告殺人に対するは 、日本探偵倶楽部(JDC)の異能の探偵たち。果たして驚天動地の連続殺人事件の結末は?
2019年8月17日 / 最終更新日 : 2020年11月19日 レペ 海外小説 【本の感想】ジョン・ディクスン・カー『夜歩く』 記念すべき長編デビュー作(1930年)です。探偵役は、初期5作品に登場する予審判事アンリ・バンコラン。癖もので、腹に一物ありの登場人物たち。なかでも、バンコランの傲岸さや底意地の悪さが、小気味良いのです。
2019年6月30日 / 最終更新日 : 2020年8月31日 レペ 国内小説 【本の感想】村上春樹『中国行きスロウ・ボート』 『 中国行きスロウ・ボート 』は 村上春樹 の初短編小説です。寂しさを感じさせる乾いた文章、平易だけれど巧みな表現方法、どこか異国を思わせる空気感、懐かしさを伴った幻想的な風景 ・・・ 巷に溢れる村上春樹論に、目を通さず感じたままを述べるとこうなるでしょうか。
2019年6月19日 / 最終更新日 : 2020年9月23日 レペ 国内小説 【本の感想】金原ひとみ『蛇にピアス』 身体改造に魅せられた女性の物語です。ピアスは鎧の表象のようなので内面に踏み込むものを恐れているのでしょう。他者との関係を絶っていかなければ、自身が壊されてしまう。そういう生き方しかできない不器用さを感じました。
2019年5月8日 / 最終更新日 : 2020年8月18日 レペ 国内小説 【本の感想】窪美澄『ふがいない僕は空を見た』 主婦と男子高校生の不倫を軸に、男子高校生の周囲の人々それぞれの人間模様が描かれた連作短編集です。どんなに不甲斐なくても、今が最悪の状況であっても、明日を生きる術はあるというメッセージを受け取りました。
2019年5月5日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】原田マハ『カフーを待ちわびて』 沖縄の小さな島に住む青年が主人公のラブストーリー。 カフー(幸福)を待ちわびてばかりじゃダメなんだ。本作品のタイトルの意味をそのように受け止めました。油断大敵、人前で読んではいけない作品でしたね。
2019年5月3日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ 国内小説 【本の感想】村上龍『限りなく透明に近いブルー』 ドラックと乱脈な性の中で日々を過ごす青年を描いた作品です。自身の今についての悔悟とか、未来への希望や絶望とかが殊更、語られるでもなく、ただこの時のみという刹那的な生き方を強く感じます。生々しい描写と突き放したようなクールさに衝撃を受けます。
2019年4月28日 / 最終更新日 : 2020年10月8日 レペ 国内小説 【本の感想】湊かなえ『告白』 娘を殺害された女教師から始まり、加害者の少年たち、そしてその周辺へと事件をなぞりながら”告白”が進みます。現実的かどうかは別としてラストはびっくりの仕掛けが用意されており、快哉を叫びたくなるような黒い気分がむくむくと湧き上がります。
2019年4月9日 / 最終更新日 : 2020年8月18日 レペ 国内小説 【本の感想】麻耶雄嵩『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』 噂に違わぬぶっ飛んだミステリです。「問題作」と言われるのも 宜なるかな。アンチミステリという表現が正しいかは分かりませんが、既成の概念をぶっ壊した作品ではあるのでしょう。恐ろしいものを読んでしまったというのが実感です。