2020年1月15日 / 最終更新日 : 2020年10月20日 レペ 海外小説 【本の感想】ドロシー・ユーナック『二度殺された女』 ひとつの殺人事件を違う角度で追いかける女性刑事とジャーナリストの姿を描いたミステリです。ストーリーの進行につれて俗物さを表していく登場人物たち。本作品は、そんな中で、孤高の輝きを放つ女性刑事の生き様を活写していきます。
2020年1月11日 / 最終更新日 : 2020年10月20日 レペ 海外小説 【本の感想】ロバート・ラドラム『狂気のモザイク』 チェコ出身のスーパー秘密諜報員が、自身の追手を撃退しながら、恋人の行方を執拗に追い求めるうちに、隠された大いなる陰謀を探り当てるという展開のエスピオナージです。満足感は、1,000頁を超す長編を読み切ったことぐらいでしょうか。
2020年1月4日 / 最終更新日 : 2020年10月7日 レペ 国内小説 【本の感想】土屋隆夫『不安な産声』 人工授精をテーマにした千草検事シリーズです。生殖医療と倫理の問題がストーリーの中核となっていますが、本作品の救いのない結末そのものが著者の警鐘ともとれますね。叙情的なミステリが好みならばオススメできます。
2019年12月31日 / 最終更新日 : 2020年10月12日 レペ 国内小説 【本の感想】連城三紀彦『どこまでも殺されて』 同じ人物が7度殺されているという、奇妙奇天烈な設定です。ネタばらしまで読者が真相を知ることは難しいので、探偵役の活躍を追うしかないというじれったさはあります。じれてじれて、結局自分は、う~ん、そうきたかぁ・・・と多少脱力したのでした。
2019年12月28日 / 最終更新日 : 2020年12月25日 レペ 海外小説 【本の感想】ウィリアム・カッツ『恐怖の誕生パーティ』 理想の男性と幸福な結婚生活をおくっていた女性が、一転、最愛の夫により死の淵にたたされるというサスペンスです。夫の一部を愛し続けながらも不信感にかられていく様が緊迫感をもって描かれています。
2019年12月21日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】横山秀夫『第三の時効』 事件を巡って、刑事たちの生き馬の目を抜くようなアツい鍔迫り合いが展開されます。焦りや苛立ち、嫉妬といった感情が、ストレートに伝わってきます。そういう中にも、凛とした男の矜持を垣間見せてくれるシーンがあるのです。
2019年12月17日 / 最終更新日 : 2020年10月5日 レペ 海外小説 【本の感想】A・J・クィネル『ヴァチカンからの暗殺者』 歴史的事実を取り入れたハラハラドキドキのエスピオナージです。ヴァチカンが送り込んだ暗殺者のターゲットはソ連の書記長。相棒は何と美しい修道女です!恋愛小説としても楽しめます。
2019年12月12日 / 最終更新日 : 2021年1月7日 レペ 国内小説 【本の感想】横山秀夫『動機』 D県警シリーズの第二短編集です。鬱屈し切羽詰まった心理状態の人々が織り成す物語は、決して読後感が良いわけではありません。けれど、彼らの人生それからを思うと、感慨は一入です。全四編に通底するテーマは、自分自身を見つめ直すということでしょう。
2019年11月3日 / 最終更新日 : 2020年10月13日 レペ 海外小説 【本の感想】ケン・フォレット『ペテルブルグから来た男』 第一次世界大戦前夜を舞台とした冒険小説です。著者の代表作の一つ『針の眼』のように、歴史の、”もしかして”、に思いを馳せさせる作品となっています。当時の英国に押し寄せる時代の変化の波が背景となっていて興味をそそられます。
2019年10月21日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 海外小説 【本の感想】フィリップ・カー『偽りの街』 ナチス台頭が著しい1936年ドイツを舞台にしたハードボイルドです。ナチスの力が強力になってきている世情を背景としているため、本作品は、他のハードボイルドとは異なる緊張感を保っています。読み手に恐怖心や閉塞感を痛いほどに印象付けるのです。