2020年7月10日 / 最終更新日 : 2020年9月25日 レペ 国内小説 【本の感想】長岡弘樹『教場』 警察学校を舞台としたミステリー連作短編集。「既視感ゼロの警察小説」と銘うたれていますが、確かにお目にかかっていないジャンルの作品です。何といっても教官 風間公親のキャラクター設定が秀逸なのです。
2020年6月23日 / 最終更新日 : 2020年9月23日 レペ 海外小説 【本の感想】マイクル・Z・リューイン『消えた女』 知性派探偵アルバート・サムスン シリーズの第5弾です。知性派探偵というより、草食系探偵の方がしっくりくるでしょう。チキンなわりには、最後まで頑張ってしまうところが良いのです。サムスンの、ビシっと一本芯の通ったところに惚れてしまいます。
2020年4月17日 / 最終更新日 : 2020年11月19日 レペ 国内小説 【本の感想】島田荘司『火刑都市』 東京という都市の成り立ちを背景にして、そこで暮らす孤独な人々の悲哀が描かれたミステリです。トリックが地味めで、事件そのものも納得性はいまひとつ。けれど、大都会の中で生きていく寂しさに共感を覚えてしまいました
2020年2月29日 / 最終更新日 : 2020年12月23日 レペ 海外小説 【本の感想】ドナルド・E・ウェストレイク『鉤』 スランプに陥ったベストセラー作家の狂気を描いた心理サスペンスです。売れない作家仲間に依頼した妻殺し。徐々に壊れていく男の凄まじい姿が見所。著者のプロットの組み立て方が垣間見える、お得な作品でもあります。
2020年2月28日 / 最終更新日 : 2020年12月23日 レペ 海外小説 【本の感想】トマス・H・クック『蜘蛛の巣のなかへ』 殺人事件を起こした挙句、自殺してしまった弟の過去を紐解く物語です。謎の小出しで読者を引っ張っていくストーリ展開が、クックの真骨頂ですね。すれ違う思いが不幸を生んでいくという湿度の高さがたまりません。
2020年2月24日 / 最終更新日 : 2020年12月17日 レペ 海外小説 【本の感想】ロバート・ゴダード『蒼穹のかなたへ』 フォーマットはミステリではあるものの、文芸作品に分類した方が納得できる重厚な作品です。やたらと多い登場人物と錯綜した人間模様、こんがらがったプロット。読み切るのになかなかの体力を要するゴダードの名品です。
2020年2月14日 / 最終更新日 : 2020年12月16日 レペ 国内小説 【本の感想】逢坂剛『斜影はるかな国』 スペイン内戦に身を投じた日本人義勇兵を追うミステリです。1936年と現在が錯綜しながら、物語は進みます。謎の殺し屋、隠された財宝、洞窟内での死闘という冒険小説の趣もあり、ラストの驚きの真相まで一気に読ませてくれます。
2020年2月8日 / 最終更新日 : 2020年12月8日 レペ 国内小説 【本の感想】志水辰夫『背いて故郷』 叙情的な作風で知られる著者だけに、登場人物の心情が精緻に描写されているミステリです。いわゆるシミタツ節。あざといセリフ回し、ストイックな生き方、必然性のない暴力沙汰は皆無です。ラストは最後の一撃。しかも、2度あっ!と言わせます。
2020年2月6日 / 最終更新日 : 2020年11月19日 レペ 国内小説 【本の感想】島田荘司『切り裂きジャック・百年の孤独』 タイトル通り切り裂きジャックをモチーフにしたミステリです。現在に発生した連続殺人事件と、1888年の切り裂きジャック事件を一気に解決してしまうという奇想天外さ。探偵役はクリーン・ミステリ!です。
2020年1月17日 / 最終更新日 : 2020年12月29日 レペ 海外小説 【本の感想】ロバート・ラドラム『暗殺者』 ジェイソン・ボーン三部作の第1弾です。大物テロリストを炙り出すべく仕立てられた暗殺者カイン=ジェーソン・ボーン=デルタ=米国情報部員デービッド・ウェブの活躍を描いています。読み進めながらハラハラドキドキとは、まさにこのことだと実感するでしょう。