2019年9月20日 / 最終更新日 : 2020年8月19日 レペ 海外小説 【本の感想】A・J・クィネル『血の絆』 海洋冒険小説です。荒唐無稽であっても目をつぶってあげなければなりません。異なる人生を歩んできた人々が邂逅し、目的を一つにするというロマンチックな物語には多少のご都合主義はあっても良いのです。
2019年9月17日 / 最終更新日 : 2020年8月19日 レペ 海外小説 【本の感想】デイヴィッド・ベニオフ『25時』 麻薬不法所持で7年の判決を受たけた白人青年が、刑務所へ収監される前夜の物語です。父、恋人、親友が集う別れの夜は、裏切りあり、すれ違いあり、友情の再発見ありの濃密な24時間です。
2019年9月13日 / 最終更新日 : 2020年8月19日 レペ 海外小説 【本の感想】クレイトン・ロースン 他『天外消失』 <世界ミステリ全集>の最終巻『37の短編』(1972年)というアンソロジーから、14編を選んでまとめられたものだそうです。現在は他ではあまりお目にかかれない作品ばかりとのこと。なるほど、歴史に埋もれさせてしまうのは惜しい名品ばかりです。
2019年9月7日 / 最終更新日 : 2020年8月19日 レペ 海外小説 【本の感想】A・J・クィネル『メッカを撃て』 アメリカ、イギリス、ロシアが手を組んで、イスラム世界をペテンにかける驚天動地のエスピオナージです。ラストは、驚愕のどんでん返しが待っています。読み終えたとき、このペテンの裏側にある秘密を理解し、本作品が大傑作であることを思い知るのです。
2019年9月2日 / 最終更新日 : 2020年8月31日 レペ 海外小説 【本の感想】シャーリイ・ジャクスン『くじ』 不快な気分の時を思い起こさせるちょっと厭な作品集です。客観的には些細なことが、受けての精神状態によっては非常に辛い現実に映ります。相容れない二者の感情的な隔たりを、ネガティヴな側にスポットを当てて描いているようです。
2019年8月20日 / 最終更新日 : 2020年8月18日 レペ 海外小説 【本の感想】フランシス・アイルズ『レディに捧げる殺人物語』 「リナ・アスガースは、八年近くも夫と暮らしてから、やっと自分が殺人者と結婚したことをさとった」。 『 レディに捧げる殺人物語 』はこの一文で幕を開けます。本作品は、犯罪心理小説であり、恋愛小説でもあるのです。
2019年8月17日 / 最終更新日 : 2020年11月19日 レペ 海外小説 【本の感想】ジョン・ディクスン・カー『夜歩く』 記念すべき長編デビュー作(1930年)です。探偵役は、初期5作品に登場する予審判事アンリ・バンコラン。癖もので、腹に一物ありの登場人物たち。なかでも、バンコランの傲岸さや底意地の悪さが、小気味良いのです。
2019年8月13日 / 最終更新日 : 2020年8月31日 レペ 海外小説 【本の感想】ダン・シモンズ『夜の子供たち』 ドラキュラ伝説に科学的解釈を試みたSFチックな仕上がりのホラーです。相次ぐ絶対絶命のピンチに不撓不屈の主人公が立ち向かう姿は感涙もの。挿入されるモノローグが串刺し候の伝記の体裁になっていて興味をそそります。
2019年8月8日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ 海外小説 【本の感想】ジェイ・マキナニー『モデル・ビヘイヴィア 』 ひとかどの男になるまではと結婚に踏み切れない主人公の物語です。美人の恋人がいるという誇らしさと、彼女のおかげて自分が認められているという忸怩たる思い。失ってからわかる男の愚かさに共感してしまいました。
2019年8月7日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ 海外小説 【本の感想】ピーター・へイニング 編『ディナーで殺人を』 食と殺人がテーマのアンソロジーです。個々の作者の作品集や、他のアンソロジーでお目にかかれる作品はあるのですが、殆どが本書でしか読めません。日本には馴染みの薄い19世紀の作品からも選定されていて、隠れた名作発掘の趣があります。