2019年7月13日 / 最終更新日 : 2020年8月7日 レペ 海外小説 【本の感想】クライヴ・バーカー『イマジカ』 異世界ダーク・ファンタジーです。翻訳文庫全四巻からなる長~い物語は、何層にも重ねられた謎また謎に包まれており、興奮の第一巻でがっちりハートを掴まれてしまいます。なにせ、たいした説明もないまま、この世界と隣り合う4つの異世界に誘われるのですから。
2019年7月12日 / 最終更新日 : 2020年8月7日 レペ 国内小説 【本の感想】村上龍『イン ザ・ミソスープ』 残虐な手口で殺人を繰り返す外国人観光客フランクと、彼を風俗へアテンドする羽目になったケンジの数日を描いています。本作品はサイコパスもの?いえいえ、 グロテスクなだけのサスペンスではないのです。
2019年7月11日 / 最終更新日 : 2020年9月10日 レペ 国内小説 【本の感想】乙一『死にぞこないの青』 先生という絶対的な権力者が、一人の引っ込み思案の少年を逃げ道のない孤独に叩き込んでいくところから、物語は始まります。果たして少年はどう対処していくでしょうか。読了後も暫く気持ちがざわめく、劇薬入りビルドゥングスロマンです。
2019年7月10日 / 最終更新日 : 2020年12月23日 レペ 評論 【本の感想】南條竹則『恐怖の黄金時代-英国怪奇小説の巨匠たち』 ニ十世紀初頭に活躍した英国怪奇小説の案内書です。ブラックウッド、マッケン、ラヴクラフト等と、彼らに影響を与えた人々、及び作品が取り上げられています。著者の怪奇小説への並々ならぬ知識と愛情を感じる良書です。
2019年7月9日 / 最終更新日 : 2020年8月7日 レペ ノンフィクション 【本の感想】鎌田慧『いじめ自殺―12人の親の証言 』 いじめ が原因となって自殺を選んだ12人の子。その父、母へのインタビューを一冊にまとめたものです。あくまでも彼らの見たまま、感じたままであるので、客観性が担保されているわけではありませんが、思うところは非常に共感ができます。
2019年7月8日 / 最終更新日 : 2020年8月18日 レペ ノンフィクション 【本の感想】森島恒雄『魔女狩り』 15世紀から17世紀の中世ヨーロッパを中心に吹き荒れた、魔女狩りの本質を探るものです。こ300年以上経過した今目を通しても、深い悲しみと同時に、やり場のない怒りがこみ上げてきます。人は歴史から正しいことを学ぶべきなのです。
2019年7月7日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】長嶋有『ジャージの二人』 ネガティブさをまったり感に転換する心地良さがあります。ぐだぐだゆるゆるな親子二人を象徴するのが小学校から貰い受けたジャージ。サイズLLのダサぽんジャージは、まったりユニホームなのです。
2019年7月6日 / 最終更新日 : 2021年1月6日 レペ 国内小説 【本の感想】越谷オサム『階段途中のビッグ・ノイズ』 キュートでストレートな王道のロック&青春小説です。メンバー探しから始まって、反発、和解、涙、友情、恋、そしてアクシデント、という分かり易い展開。絶対こうなると先が予想ができます。これが実に心地良いのです。
2019年7月5日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ 国内小説 【本の感想】上田早夕里『魚舟・獣舟』 女流SF作家を甘く見た偏狭さに衝撃を与えるSF短編集です。ややハードっぽい設定も素敵ですが、ストーリーのミステリアスな展開が、一気読みさせる力を持っています。なにより、セリフ回しと、テンポが抜群に心地良いですね。
2019年7月4日 / 最終更新日 : 2021年12月1日 レペ 海外小説 【本の感想】シャーリイ・ジャクスン『丘の屋敷』 幽霊屋敷に集ったものたちに迫り来る怪異という典型的なゴーストストーリーです。派手な演出で読者を震え上がらせる類のものではなく、油断しているとフイと視界を横切るものがいる といった得体の知れない不気味さです。