2019年5月12日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ 国内小説 【本の感想】泉鏡花『春昼・春昼後刻』 収録されている二作品「春昼」と「春昼後刻」は、続きものの中篇です。タイトルから穏やかでゆるゆるした物語を想像してしまいますがそうではありません。鏡花が大好きなお化けや妖怪は登場しないけれど、夢物語のごとき艶やかな不気味さが作品を包み込んでいます。
2019年5月11日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ 国内小説 【本の感想】籘真千歳『スワロウテイル人工少女販売処』 伏線を張り巡らせたミステリ仕立てのプロットに、エッジの効いたキャラクターが活躍する満足度の高いSF作品です。クールさを保ちつつ悲哀を謳い上げているのが、本作品の素晴らしい点です。
2019年5月10日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ ノンフィクション 【本の感想】アニー・ジェイコブセン『エリア51 世界でもっとも有名な秘密基地の真実 』 アメリカ最大の政府管理区域に存在するエリア51。本書は関係者のインタビューと、機密解除された公文書を基に、エリア51の真実に迫るノンフィクションです。
2019年5月9日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ 国内小説 【本の感想】長嶋有『猛スピードで母は』 無邪気に親と向きあうでもなく、かといって割り切ることも無視することもできない。なんとなく誰かが傷つくことを恐れてしまう。そんな子供の心情が、簡潔で淡々とした文章から滲み出てきます。
2019年5月8日 / 最終更新日 : 2020年8月18日 レペ 国内小説 【本の感想】窪美澄『ふがいない僕は空を見た』 主婦と男子高校生の不倫を軸に、男子高校生の周囲の人々それぞれの人間模様が描かれた連作短編集です。どんなに不甲斐なくても、今が最悪の状況であっても、明日を生きる術はあるというメッセージを受け取りました。
2019年5月7日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ ノンフィクション 【本の感想】デボラ・ブラム『幽霊を捕まえようとした科学者たち』 科学が著しい進歩を遂げていく19世紀から20世紀初の英米。自明のものを超越した存在を研究する科学者たちの生き様と、彼らの科学に対する真摯な姿勢が印象的なノンフィクションです。
2019年5月6日 / 最終更新日 : 2020年11月20日 レペ 国内小説 【本の感想】重松清『流星ワゴン』 リストラ、離婚、家庭内暴力に悩まされ、自暴自棄になった主人公は不思議なワゴンに乗って過去を反芻する旅に出かけます。目を背けたくなる事にも、正面から向き合わなければならない。そんな示唆を与えてくれます。
2019年5月5日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】原田マハ『カフーを待ちわびて』 沖縄の小さな島に住む青年が主人公のラブストーリー。 カフー(幸福)を待ちわびてばかりじゃダメなんだ。本作品のタイトルの意味をそのように受け止めました。油断大敵、人前で読んではいけない作品でしたね。
2019年5月4日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ 海外小説 【本の感想】ジェフリー・ディーヴァー『追撃の森』 殺人犯のハートとルイスに追われ女性保安官ブリンとミッシェルは森の中へ。女たちと男たちの知力、体力総動員の戦いが始まります。優位がすぐさま不利に目まぐるしく変わるどんでん返し。そしてあっと驚く結末!
2019年5月3日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ 国内小説 【本の感想】村上龍『限りなく透明に近いブルー』 ドラックと乱脈な性の中で日々を過ごす青年を描いた作品です。自身の今についての悔悟とか、未来への希望や絶望とかが殊更、語られるでもなく、ただこの時のみという刹那的な生き方を強く感じます。生々しい描写と突き放したようなクールさに衝撃を受けます。