2019年8月26日 / 最終更新日 : 2021年1月13日 レペ 国内小説 【本の感想】横山秀夫『ルパンの消息』 著者のデビュー作です。過剰なほどに伏線が張り巡らされており、クライマックスでは人間模様を含めて全ての仕掛けを解きほぐしてしまいます。ぶっ込み過ぎの感はありなのですが、著者の気合の入れ具合がひしひしと伝わる作品です。
2019年7月27日 / 最終更新日 : 2020年10月28日 レペ 海外小説 【本の感想】ビル・プロンジーニ『誘拐』 主人公の名前が作中に登場しないという「名無しのオプ=探偵」シリーズ第一弾です。5,000冊のパルプ・マガジンを収集する元警察官 名無しの探偵。作品全体を通して滲み出るのは中年男の悲哀です。
2019年6月28日 / 最終更新日 : 2021年1月13日 レペ 国内小説 【本の感想】横山秀夫『64 (ロクヨン)』 いくつも張り巡らされた伏線が、ラスト、一気に回収されていく爽快感を味わえる上質のミステリ・・・なわけですが、しかし、本作品は質量(?)が違います。こんな顛末でした、だけじゃ終わらない重量感があるのです。
2019年6月17日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ 海外小説 【本の感想】ダン・シモンズ『ザ・テラー 極北の恐怖』 19世紀中頃、英国の北西航路発見を目指した探検隊の全滅史です。実際の総員125名遭難事故が題材ですが、探検行はシモンズの創作。文庫1000頁を越す大著であり、読むのに骨が折れるものの、冒険小説+伝奇ホラーとして満足度が高い作品です。
2019年5月29日 / 最終更新日 : 2020年8月6日 レペ 国内小説 【本の感想】薬丸岳『死命』 余命を賭けて己の望みを全うしようする二人の男の執念の物語です。ひとりは連続殺人犯。そして、もうひとりはこの犯人を追う刑事。現実的かどうかは置いておいて、追うもの、追われるもの、それぞれ長く生きられないという命のタイムリミットの設定に、出だしから惹き込まれます。
2019年5月18日 / 最終更新日 : 2021年1月13日 レペ 国内小説 【本の感想】横山秀夫『震度0』 (悪い意味ではなく)イラつく警察小説です。本作品は登場人物たちの嫌らしさが渦巻いていて、物語に入り込むと抜け出せなくります。端的に言うと厭な奴らしかいません。だから、イラつかせるのです。リアルな不快感が、本作品に読み応えを与えています。
2019年5月6日 / 最終更新日 : 2020年11月20日 レペ 国内小説 【本の感想】重松清『流星ワゴン』 リストラ、離婚、家庭内暴力に悩まされ、自暴自棄になった主人公は不思議なワゴンに乗って過去を反芻する旅に出かけます。目を背けたくなる事にも、正面から向き合わなければならない。そんな示唆を与えてくれます。