本書のアピールポイントにあるとおり、4つのレイアウトパターンがサンプルをもとに学べます。Webデザインで躓いた時に参照するには十分な 教科書 です。
【Webデザイン】川合俊輔 ・ 大木あかね『ノンデザイナーでもわかるUX+理論で作るWebデザイン』
川合俊輔 ・ 大木あかね『ノンデザイナーでもわかるUX+理論で作るWebデザイン』は、Webサイトをデザインする際に必要な考え方や法則をまとめた参考書です。
結論から言ってしまうと、デザインのノウハウは、目新しいものはありません。
「第4章 サイトの構成のデザイン」、「第5 章情報のデザイン」、「第6章 ユーザ導線のデザイン」、「第7章 画面設計のデザイン」、「第8章 ユーザ操作とモバイルのデザイン」、「第9章 ユーザの感性」に訴えるデザインは、UXの視点を随所に持ち込んではいるものの、他のWebデザインの書籍と圧倒的に差別化できるものはありません。理論を突き詰めていくと、結果、同じになってしまうのは宜なるかな。理論=サイエンスと考えれば、結論は沢山あっては困るわけです。
よって、第4章以降の評価は、如何に説得力を持つかになりますね。解説に応じた事例は多く掲載されているのですが、まぁ、そうでしょう、ぐらいの感想です。
「第3章 ビジネスモデル」の冒頭には、以下のUXの解釈・定義が掲げられています。
UX(ユーザー体験)= 「ユーザのタスク」+「コンテキスト」
これを常に念頭に置いておかなければ、本書で何を主張したかったのか、後の章になればなるほど分からなくなってしまいます。「第1章 デザイン思考とWebデザイン」でいうデザイン思考とは、本書全体を包括する理念として解釈すれば良いでしょうか。
本書の気づきとしては(知らないだけか)、UXとマーケティングが同じ位置付けであるとしている点です。こちらを詳説した書籍があれば、是非手に取ってみたいと思いました。
その他、キャンバスイン、コンテンツアウト、ミラーの法則、ヒックの法則、フィッツの法則はお初にお目にかかった用語です。(キャンバスイン、コンテンツアウトは一般的?)
この内容の割にお値段が張りますね。残念です。
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