【本の感想】ジェリー・ミンチントン『うまくいっている人の考え方』

 ジェリー・ミンチントン『うまくいっている人の考え方』

ジェリー・ミンチントン『うまくいっている人の考え方』は、自尊心をどう高めるか、がテーマの自己啓発本です。18年間読み続けられているロングセラーで、花柄カバー版といったプレゼントに最適!なバリエーションも用意されています(本の内容は変わりません)。

自尊心は自分を大切にする心。自尊心があれば、素晴らしい人間関係を築くことができるし、毎日を楽しく過ごすことができる。どんな困難があっても乗り越えられるしね!だから、この示唆に富む100項目を読んでちょうだい、というのが概略です。

本書は、ごくごく当たり前の事を述べているので、読んでいて、”おっしゃる通り”、”ごもっとも”とは、なります。

失意のどん底にあるとき、私たちはひとつのたいへん重要な事実を見逃している。それは、失敗を学ぶために不可欠だということである。

自分の感情は自分の責任。他人の感情は他人の責任。

非現実的な期待はデザートに似ている。少しだけなら楽しめるが、多すぎると気分が悪くなる

これは名言ですね。期待で胸ヤケをしてはいけません。親としても、マネジメントサイドとしても、心に留めて置かなければけないお言葉です。

どんな困難な状況でも、ポジティブな側面がきっと見つかる。

激しく同意します。ポジティブな側面に目を向けて、心の平安を保つのは大事なことです。自尊心を高めるには、ポジティブシンキングが有用なのです。

お互いが恩恵を受けることのできる人間関係をつくる 。

すべからく、オレが良ければオールオッケー!ではいけません。自尊心イコール自己中心とは、意味合いが違います。これも当然ですね。互恵的な関係性は、息の長いビジネスにおいて必要とされるものです。

このように、本書の主張に対して異論や反感を覚えません。誰が読んでも概ね共感するでしょう。しかしながら、新しい発見は、見当たりませんでした。

人生を好転させるためにはどうすればいいのだろうか。それは自尊心を高めることに意識を集中することだ。そうすれば、幸せになろうという思いが強くなる。

こういう点が、多分に宗教的な匂いがして、自分には生理的に合わないのです。

本書は、大人極まった人が読む本ではないのかもしれません。感銘を受けるのは、せいぜい20代前半ぐらいまででしょうか。朝、本書の数ページを読んで出勤して、清々しい一日が送れるか、聞いてみたいですね。ただ、あまり若いコだと、自尊心モンスターと化しておかしな方向にいってしまうかも。

こちらは、『うまくいっている人の考え方』の花柄カバー版です。プレゼントされて喜ぶ方は、育ちが良いのかな。

本の感想 ジェリー・ミンチントン『うまくいっている人の考え方』花柄カバー版

抑えていたけど、徐々に毒を吐いてしまったよ・・・。