【本の感想】河合雅司『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』

本の感想 河合雅司『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』

少子高齢化社会。

日本の社会課題の筆頭といえば、このワードでしょう。気づいてみれば、職場はおっさんを通り越した初老といわれる男性ばかり。これは何としたことか、ということで読書会のテーマ本としたのが、河合雅司『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』。

本書は、様々な統計数値から今後の日本をうらなうものです。

タイトルのとおり、日本は今のままだとこうなるだろうという予想を年表としてあらわしています。例えば、「2020年には女性の二人に一人が50歳以上」、「2025年 東京へ高齢者が流入し新たな社会混乱」、 「2039年深刻な火葬場不足」、「2115年日本の総人口5055万5000人」というように、根拠をあげながら来るべき世の中を描いていきます。

少子高齢化の影響が加速度的になっていることを数値として再認識するものの、これはホラーか!というぐらいの衝撃的な内容に唖然茫然です。労働の問題、大学の問題、企業経営の問題等々を取り上げていて、リアルな数字が提示されているだけに、強烈な説得力がありますね(感情的には納得したくないのですが)。

少子高齢化とは、これまで「当たり前」と思っていた日常が、少しずつ、気づかぬうちに崩壊していくことなのである。

著者は少子化と高齢化は別の問題と主張します。なるほど、言われてみれば、漠然と因果関係があるものとして捉えがちです。ごっちゃにしてしまうと、確かに本質を見失ってしまいますね。ここはご指摘のとおりです。移民対策は即効性がない、移住はパイの奪い合い、という主張も納得です。

本書は、コンセプトからいって、より悲観的な方の未来予想図を描いているのだと思います。打ち手は何?というのが著者の言いたいところです。さてさて、深刻な未来に向けて、どういう提言をするのでしょう。実にに興味深々です。コンビニに代表される24時間のサービスを享受するのを諦める、街をコンパクト化して人々の暮らしを集約するといった処方箋は共感できます。しかしながら、その他は、ピンとはきませんでした。

「20世紀型成功体験」とは決別するときなのである

それにしても、本書は、誰が読んでもお先真っ暗感にとらわれるでしょうね。自分は平均寿命からいって30年後ぐらいしか目にすることはできないはず。その先の事は心配してもなぁ、と思います(それが、アカンのだって言うよね?)。