2020年11月24日 / 最終更新日 : 2020年11月20日 レペ 国内小説 【本の感想】結城昌治『夜が終わる時』 いわゆる暗黒小説です。刑事の生き様を描いた警察小説でもあります。殺人犯が吐露する苦悩の日々。絶望という言葉がふさわしい締めくくりは重苦しい余韻を残します。犯人探しだけに終始しない構成の妙が効いています。
2020年8月6日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ 海外小説 【本の感想】ジム・トンプスン『天国の南』 1920年代 テキサスの石油パイプライン敷設工事現場を舞台に、渡り労働者の青年の日々を描いた作品です。本作品の注目すべきは、浮浪者、放浪者、前科者が集い、何があってもおかしくない危険な現場感覚でしょう。
2020年7月26日 / 最終更新日 : 2020年11月16日 レペ 海外小説 【本の感想】ロジャー・スミス『血のケープタウン』 南アフリカを舞台に、アメリカから逃亡した一家の悲劇を描いた作品。とにかく暴力シーンが多く、クライマックスには死屍累々たる情景にも慣れてしまいます。ただし、緊張感を持続する工夫が、もうひとつ欲しいところです。うっぷんは、晴れるのですが。
2020年7月1日 / 最終更新日 : 2020年8月6日 レペ 海外小説 【本の感想】ジム・トンプスン『ドクター・マーフィー』 アルコール依存症患者専門療養所の、とある一日を描いた作品です。本作品にノワールを期待するとハズレてしまいます。登場人物たちに悪さ感はチラりと垣間見えますが、至って普通の嫌な奴ら。物語もサスペンスフルな展開は見られません。
2020年4月18日 / 最終更新日 : 2021年5月17日 レペ 海外小説 【本の感想】ジム・トンプスン『取るに足りない殺人』 トンプスンの比較的初期の作品です。ごくありふれた保険金詐欺のための殺人を描いています。こすっからい登場人物たちの駆け引きが面白いのですが、ノワールとしてはパワー不足を感じてしまうかもしれませんね。