2020年8月4日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ 国内小説 【本の感想】笹倉明『漂流裁判』 強姦致傷事件の被告弁護人の活躍を描く法廷ミステリ。人間の心の襞に分け入っていくタイプのドラマです。圧倒的不利な状況下にあって弁護人がどのような戦術をとるのかが見所。ラストのどんでん返しはパワー不足が否めません。
2020年8月3日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ ビジネス・自己啓発 【本の感想】内藤誼人『タモリさんに学ぶ「人生の後半」を生きるコツ』 心理学者である著者が、タモリさんの言動、行動を観察し、生きるコツを導き出そうとするものです。本書を読んでいても、タモリさんと直接対話したのかは判然としませんが、そうでなくとも記載されている内容は正鵠を得ているように思います。あぁ、タモリさんてこう考えるんだろうなぁ、という印象だけでなのですが。
2020年8月2日 / 最終更新日 : 2020年12月23日 レペ 国内小説 【本の感想】東川篤哉『中途半端な密室』 著者のデビュー頃の作品が収められた短編集です。全5編の短編は、安楽椅子探偵もので、頭の体操的ではあるものの、不可能犯罪を解き明かす快感は得られます。本作品集からは、軽めのユーモアタッチが著者の真骨頂であることが分かります。
2020年8月1日 / 最終更新日 : 2020年7月31日 レペ 国内小説 【本の感想】薬丸岳『Aではない君と』 殺人を犯した少年の父親が、苦悩と後悔と迷いの日々を送る姿を描いた作品です。著者の十八番(!)のテーマで、相変わらずのどよ~んと重い作品となっています。自分も息子を持つ父親として、主人公に自身を重ね合わせてしまい、さらにどよ〜んとしてしまいました。
2020年7月31日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ 国内小説 【本の感想】丸山正樹『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』 手話通訳士となった元警察事務方が主役のミステリ作品です。本作品を読んで、「ろう者」に対する「聴者」、「コーダ」などの用語の意味や、聴覚にハンディキャップを持っている方々の文化的な側面への理解が、非常に少ないことを認識しました。ミステリとしては、詰め込みすぎの感は否めないものの、混乱することなく読み進められる良書です。
2020年7月30日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ ビジネス・自己啓発 【本の感想】田坂広志『企画力 人間と組織を動かす力』 企画のなんたるか、をズバっと説いてくれます。著者は、長々と文章を書き連ねることはせず、ポイントを抑えて端的に主張を展開していきます。企画とはこうあるべき、がそのままのかたちで書籍になったという印象を持ちました。短時間ですらっと読めるのも嬉しいところです。
2020年7月29日 / 最終更新日 : 2020年8月31日 レペ 海外小説 【本の感想】ジョナサン・キャロル『沈黙のあと』 <<月の骨>>シリーズの第5弾です。ちらりと再登場するキャラクターが、ファンタジーの残り香を漂わせるぐらいで、ファンタジーではありません。冒頭の一文から、何か起きそうと期待しつつラストまで読み進め、最後の一撃を見ないまま読了してしまいます
2020年7月28日 / 最終更新日 : 2020年8月31日 レペ 国内小説 【本の感想】伊坂幸太郎『マリアビートル』 個性的な殺し屋たちが繰り広げる群像劇です。「殺し屋シリーズ」として、『グラスホッパー』から時系列としてつながる作品で、その後の出来事への言及があったり、キャラクターたちが再登場します。新幹線を舞台に、殺し屋たちの組んず解れつする様が描かれます。
2020年7月27日 / 最終更新日 : 2020年11月30日 レペ 国内小説 【本の感想】筒井康隆『エンガッツィオ司令官』 三年三ヶ月におよぶ断筆を解除した直後の作品集です。著者の若い頃の猛毒性のある短編はさすがに見られないのですがニヤリとさせられる危うい感じは健在です。本作で何故断筆に至ったかが著者の言葉で語られています。
2020年7月26日 / 最終更新日 : 2020年11月16日 レペ 海外小説 【本の感想】ロジャー・スミス『血のケープタウン』 南アフリカを舞台に、アメリカから逃亡した一家の悲劇を描いた作品。とにかく暴力シーンが多く、クライマックスには死屍累々たる情景にも慣れてしまいます。ただし、緊張感を持続する工夫が、もうひとつ欲しいところです。うっぷんは、晴れるのですが。