2020年8月17日 / 最終更新日 : 2020年8月13日 レペ 国内小説 【本の感想】吉田修一『橋を渡る』 別々の3つの物語が、最終話の70年後の未来で一つにつながるという珍しい展開の作品です。ちょっとだけ波乱ありの日常が描かれるのですが、一体どこへ連れていかれるか分からず最終話でテンション下がり気味。しかしながら、終盤にかけて盛り返してきます。
2020年8月16日 / 最終更新日 : 2020年11月16日 レペ 国内小説 【本の感想】乙一『平面いぬ。』 元ネタが想像できそうな4編が収録された短編集。泉鏡花「高野聖」を想起する怪談話、イマジナリーフレンドもの、乙一版トイストーリーにど根性ガエルといったところ。家族の葛藤を織り込んだ「平面いぬ。」はオススメ作品です。
2020年8月15日 / 最終更新日 : 2020年8月17日 レペ 国内小説 【本の感想】花村萬月『なで肩の狐』 組の内紛に巻き込まれた、元ヤクザの姿を描いた作品です。本作品の木常(キツネ)は、グロテスクなくらいに暴力を振るいますが、一方では純粋な愛情と友情を持ち合わせた男です。後半はロードノベルの様相を呈しますが、何やら消化不要。後日譚『狼の領分』に期待かな。
2020年8月14日 / 最終更新日 : 2020年9月28日 レペ 国内小説 【本の感想】本多孝好『正義のミカタ ~I’m a loser~』 いじめられっコとして暗黒の高校時代を送った青年が、大学生デビューで一転、正義の味方になってしまうというお話です。本作品は、人生逆転ものでしょうか。いいえ、後半は予想外の展開をすることになります。
2020年8月12日 / 最終更新日 : 2020年8月17日 レペ 国内小説 【本の感想】乙一『銃とチョコレート』 怪盗の隠された財宝をめぐる少年の冒険譚です。本作品はジュブナイルですが、大人が読んでも楽しめるミステリ的な展開をみせてくれます。ただし、事件の顛末より、少年が冒険心を抱くことの大切さを、本作品では見るべきです。
2020年8月8日 / 最終更新日 : 2020年12月1日 レペ 国内小説 【本の感想】貫井徳郎『微笑む人』 貫井徳郎『微笑む人』は、理不尽な理由で妻子を殺害した男の物語です。 本作品は、仁藤俊美が妻の翔子と3歳の娘 亜美菜を溺死させた事件、通称 安治川を追うジャーナリストの視点で展開します。仁藤が語る妻子殺害の動機は、「本を置 […]
2020年8月7日 / 最終更新日 : 2020年12月1日 レペ 国内小説 【本の感想】垣根涼介『ヒートアイランド』 現金強盗事件に巻き込まれた、渋谷のストリートギャングの活躍を描いた作品です。ファイトパーティでてら銭を稼ぐチームに、強盗団の金が転がり込んできて大騒動。チームのリーダは、危機一髪の状況をどう打開するのでしょうか。ラストは、痛快度が一気に上がります。
2020年8月5日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ 国内小説 【本の感想】加納一朗『ホック氏の異郷の冒険』 シャーロック・ホームズの優れたパスティシュです。『最後の事件』で消息をたったホームズが日本に立ち寄ったという設定になっています。ワトソン役に日本の医師を配し、ホームズらしい推理の冴えを見せてくれます
2020年8月4日 / 最終更新日 : 2020年8月11日 レペ 国内小説 【本の感想】笹倉明『漂流裁判』 強姦致傷事件の被告弁護人の活躍を描く法廷ミステリ。人間の心の襞に分け入っていくタイプのドラマです。圧倒的不利な状況下にあって弁護人がどのような戦術をとるのかが見所。ラストのどんでん返しはパワー不足が否めません。
2020年8月2日 / 最終更新日 : 2020年12月23日 レペ 国内小説 【本の感想】東川篤哉『中途半端な密室』 著者のデビュー頃の作品が収められた短編集です。全5編の短編は、安楽椅子探偵もので、頭の体操的ではあるものの、不可能犯罪を解き明かす快感は得られます。本作品集からは、軽めのユーモアタッチが著者の真骨頂であることが分かります。