2019年5月6日 / 最終更新日 : 2020年11月20日 レペ 国内小説 【本の感想】重松清『流星ワゴン』 リストラ、離婚、家庭内暴力に悩まされ、自暴自棄になった主人公は不思議なワゴンに乗って過去を反芻する旅に出かけます。目を背けたくなる事にも、正面から向き合わなければならない。そんな示唆を与えてくれます。
2019年5月5日 / 最終更新日 : 2022年4月2日 レペ 国内小説 【本の感想】原田マハ『カフーを待ちわびて』 沖縄の小さな島に住む青年が主人公のラブストーリー。 カフー(幸福)を待ちわびてばかりじゃダメなんだ。本作品のタイトルの意味をそのように受け止めました。油断大敵、人前で読んではいけない作品でしたね。
2019年5月3日 / 最終更新日 : 2020年8月5日 レペ 国内小説 【本の感想】村上龍『限りなく透明に近いブルー』 ドラックと乱脈な性の中で日々を過ごす青年を描いた作品です。自身の今についての悔悟とか、未来への希望や絶望とかが殊更、語られるでもなく、ただこの時のみという刹那的な生き方を強く感じます。生々しい描写と突き放したようなクールさに衝撃を受けます。
2019年5月2日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 国内小説 【本の感想】吉田修一『横道世之介』 長崎から上京し、大学生活を送る横道世之介の一年間を描いた青春小説です。平々凡々で、大きな事件など起こりはしないけれど、忘れられない物語です。世之介と彼をを取り巻く人々のその二十年後が、所々で挿入されるという構成のなせるワザでしょうか。
2019年4月30日 / 最終更新日 : 2021年1月19日 レペ 国内小説 【本の感想】柚木麻子『本屋さんのダイアナ』 読書好きの女子二人、大穴と書いてダイアナと読む金髪美女子(なんと日本人)と清楚なお嬢様美少女の、小学生から大人に近づくまでが心情細やかにつづられた作品です。友情や親子愛が散りばめられていて、読み進めると熱いものが込み上げてきます。
2019年4月28日 / 最終更新日 : 2020年10月8日 レペ 国内小説 【本の感想】湊かなえ『告白』 娘を殺害された女教師から始まり、加害者の少年たち、そしてその周辺へと事件をなぞりながら”告白”が進みます。現実的かどうかは別としてラストはびっくりの仕掛けが用意されており、快哉を叫びたくなるような黒い気分がむくむくと湧き上がります。
2019年4月25日 / 最終更新日 : 2020年8月18日 レペ 国内小説 【本の感想】諏訪哲史『アサッテの人』 失踪した叔父の、言葉にまつわる奇妙な行動の原因を、小説という手段を使って解き明かすという物語です。哲学的な意味合いが多分にあるのでしょうが、深読みしなくても十分に楽しめる芥川賞受賞作品です。むしろ笑ってしまうかもしれません。
2019年4月23日 / 最終更新日 : 2020年8月18日 レペ 国内小説 【本の感想】綿矢りさ『蹴りたい背中』 女子高生の孤独を描いた作品です。平易な言葉の組み合わせで、感情の広がりを表すことができる19歳(当時)の綿矢りさ、おそるべし。孤独に直面して、気持ちになかなか整理がつなかい主人公ハツの真っ直ぐさが、愛おしくなってしまいました。
2019年4月22日 / 最終更新日 : 2020年8月18日 レペ 国内小説 【本の感想】平山夢明『デブを捨てに』 借金の肩代わりとして、貸主の超絶肥満な娘を捨てに行くというお話しです。収録されている他の作品も同様で、痛くて、気色の悪い作品集となっています。しかしながら、嫌悪感だけに終わらないものがありますね。ラストに些かなほっこり感があるからでしょうか。
2019年4月20日 / 最終更新日 : 2020年9月28日 レペ 国内小説 【本の感想】本多孝好『MOMENT』 はからずも伝説の人となった大学生 神田の活躍を描く、全4話からなる連作短編集です。サイドストーリを含めて、様々なシーンに祈りが満ち溢れています。目からも鼻からも溜まりにたまった水分が押し出され、これは外で読んではいけないのだと気付かされました。