2019年9月29日 / 最終更新日 : 2021年1月6日 レペ 国内小説 【本の感想】横山秀夫『陰の季節』 警察の面子を守るために奔走し、組織の内部統制を如何に保ち続けるかに腐心する管理部門の警官らの物語です。心理的な緊迫感のある人間ドラマとなっています。意外な結末が待っているので、社会派推理小説が苦手でも楽しめるでしょう。
2019年9月27日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 国内小説 【本の感想】雫井脩介『望み』 行方不明となった高校生の息子、殺人事件の加害者か?それとも被害者なのか? 雫井脩介 『 望み 』は、もし我が子であったなら、という問いを突き付けます。いつの間にかすれ違ってしまった親子の、いずれ分かり合えていたはずの思いが、辛くのしかかります。
2019年9月22日 / 最終更新日 : 2020年10月1日 レペ 国内小説 【本の感想】伊藤たかみ『ミカ×ミカ!』 双子の小学生ミカとユウスケの物語の続編です。思春期の恋愛模様がストーリの中核で、甘酸っぱい感傷をくすぐってくれるでしょう。ピュアな気持ちに浸りたいならおすすめの一冊です。
2019年9月21日 / 最終更新日 : 2020年8月19日 レペ 国内小説 【本の感想】夏樹静子『わが郷愁のマリアンヌ』 英国を舞台にしたエミリー・ブロンテ『嵐が丘』のオマージュ的ミステリです。あらすじだけでお終いまで語ってしまうと”そんな馬鹿な話しがっ!”なのですが、読んでいると不思議と納得してしまいます。
2019年9月19日 / 最終更新日 : 2020年12月24日 レペ 国内小説 【本の感想】髙樹のぶ子『光抱く友よ』 良いところのお嬢様と、やさぐれ感むんむんの女子、二人の女子高生のひと時を描いた作品です。不良少女とお近づきになった優等生が、人生の悲哀を垣間見るという、ありがちなプロットですが、友情よ永遠なれ!とならないのがリアルですね。
2019年9月15日 / 最終更新日 : 2020年8月31日 レペ 国内小説 【本の感想】村上龍『トパーズ』 都会の夜とマニアックな性愛が主役となる女性の視点で描かれた短編集です。読み終えるごとに疲労感が蓄積します。官能というより暴力に近いですね。グロスクと言っても良いでしょう。現実というものの一つの捉え方として理解はできます。
2019年9月12日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 国内小説 【本の感想】貫井徳郎『愚行録』 一家四人惨殺事件の背景を探るルポライターのインタビュー形式で物語が進みます。誰もが羨むエリート一家への澱のようにたまった憤懣が巧みに描かれています。事件の真相より、透けて見えるどす黒い心のうちに興味が惹かれるでしょう。
2019年9月11日 / 最終更新日 : 2020年10月28日 レペ 国内小説 【本の感想】古川日出男『サウンドトラック』 極度にヒートアイランド化し、移民が溢れ、排斥運動が激化する東京を舞台に、アンダーグラウンドな少年・少女の物語が紡ぎだされていきます。ストーリーはあってなきようなもので、マニアックな音楽にも似た作品です。
2019年9月10日 / 最終更新日 : 2020年10月8日 レペ 国内小説 【本の感想】湊かなえ『贖罪』 田舎町で発生した女子児童殺人事件。犯人を目撃した4人の小学生は、被害者の母親から激しい言葉を浴びせられます。15年後、憑かれたように罪を犯してしまう女性たち。善意を悪意に変換してしまう人の厭らしさに、不快感を募らせる作品です。
2019年9月8日 / 最終更新日 : 2020年10月1日 レペ 国内小説 【本の感想】伊藤たかみ『ミカ!』 思春期の入口に立った子供たちの微妙な気持ちがとてもキュートに描かれています。児童文学なのですが、大人が読んでも、ちょっと疲れたときに元気を取り戻すにはよいでしょう。