2020年6月9日 / 最終更新日 : 2020年8月6日 レペ 国内小説 【本の感想】筒井康隆『男たちのかいた絵』 性的倒錯者であるヤクザたちが主役です。歪んだ性癖を持つ輩たち、グロテスクであり、物悲しくもある暴力の宴を催します。
2020年6月7日 / 最終更新日 : 2020年10月26日 レペ 国内小説 【本の感想】筒井康隆『最後の伝令』 「書きたいものを書いています」的な自由闊達さは相も変わらずなのですが、いくつかのレビューに見られる通り、死が強く意識された作品が多いように思えます。平成元年に著者のお父上や手塚治虫が逝去されており、このことが作品に影響しているのかもしれません。
2020年6月6日 / 最終更新日 : 2020年11月16日 レペ 国内小説 【本の感想】山白朝子『死者のための音楽』 グロテスクさと切なさをあわせもつ怪談集です。殆どの作品が、時代背景がはっきりしないせいか、お伽話のような空気感が漂よっています。死が色濃く描かれていますが、寂しさや儚さの中に清々しさすら感じさせますね。
2020年6月3日 / 最終更新日 : 2021年4月6日 レペ 国内小説 【本の感想】米澤穂信『ボトルネック』 自身の存在しない世界へ迷い込んだ高校生の物語。彼の間違い探しの旅は、自身の存在価値への疑問となって表れます。あり得ない状況を日常に溶け込ませるストーリー展開は一読の価値ありですが、ラストは明快さが欲しかったです。
2020年6月2日 / 最終更新日 : 2020年10月1日 レペ 国内小説 【本の感想】伊藤たかみ『リセット・ボタン』 自殺志願者が集まるホームページで出会った男女二人。女性が遺書を書き終わるまでという期限付きの半同棲生活が始まります。重い内容ながら読んでいて気持ちがざわめきません。頁数と同様うすっぺらい内容です。
2020年6月1日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 国内小説 【本の感想】大下宇陀児『石の下の記録』 残念ながら、警察小説としても、ミステリとしても面白くありません。これといった謎ときがあるでなし、筋書きに惹きつけるものがあるでもなし。ただし、推理小説としてはピンとこないけれど、心理描写は見るべきところはあります。
2020年5月31日 / 最終更新日 : 2020年5月29日 レペ 国内小説 【本の感想】西澤保彦『悪魔を憐れむ』 匠千暁と仲間たちが様々な事件を解決していくシリーズの短編集。全四作品ともに本格もので、人の心の闇をほじくり出したような重たい内容です。登場人物たちの軽妙な会話の応酬が事件の暗い真相をより際立たせます。
2020年5月30日 / 最終更新日 : 2021年4月6日 レペ 国内小説 【本の感想】米澤穂信『氷菓』 高校の古典部を舞台とした青春ミステリ。キャラクターたちが、シリーズを通してどのように成長していくか楽しみです。結末のキーワードは、ある年代が懐かしさを覚えるはず。続きが気になる上々の古典部シリーズ導入部です。
2020年5月29日 / 最終更新日 : 2020年9月16日 レペ 国内小説 【本の感想】河野典生『殺意という名の家畜』 日本ハードボイルド黎明期の作品です。その歴史を紐解く上でも、一読の価値はあるでしょう。キレキレのタッチは古さを全く感じないのですが、主役の、ズケズケとして悪びれない俺様キャラがどうも好きになれません。
2020年5月27日 / 最終更新日 : 2020年6月11日 レペ 国内小説 【本の感想】中村文則『銃』 人が、ものに魅入られ、執着し、徐々に壊れていく様を描いた作品です。よくあるテーマであって、文学作品としてお目にかかります。本作品の場合は、タイトルの通り「銃」です。