2020年7月14日 / 最終更新日 : 2020年9月25日 レペ 国内小説 【本の感想】薬丸岳『ハードラック』 強盗殺人の罪を着せられた青年が、真相を究明するために奔走するサスペンスです。少年犯罪、被害者家族・加害家族といった、答えの出し難いテーマを得意(?)としている著者ですが、本作品は分かり易い展開で、拍子抜けをしてしまいました。
2020年7月12日 / 最終更新日 : 2020年10月2日 レペ 国内小説 【本の感想】中村彰彦『二つの山河』 大正時代の板東ドイツ人俘虜収容所所長 松江豊寿の半生を描いた作品です。松江豊寿は、知名度は高くはありませんが(自分が知らないだけ?)、本作品を読むと、この時代にあってヒューマニズムの何たるかを理解知っていた人物のようです。
2020年7月10日 / 最終更新日 : 2020年9月25日 レペ 国内小説 【本の感想】長岡弘樹『教場』 警察学校を舞台としたミステリー連作短編集。「既視感ゼロの警察小説」と銘うたれていますが、確かにお目にかかっていないジャンルの作品です。何といっても教官 風間公親のキャラクター設定が秀逸なのです。
2020年7月8日 / 最終更新日 : 2020年8月28日 レペ 国内小説 【本の感想】柚木麻子『王妃の帰還』 お嬢様女子中学生たちの友情が描かれた青春小説です。スクールカーストを題材にし、冴えない系の女子チームを主役に据えていますが、イジメ問題に焦点が当たってはいないので、厭な気分を味わうことはありません。むしろ、ラストでは不覚にもウルっときてしまったのです。
2020年7月7日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 国内小説 【本の感想】薬丸岳『友罪』 少年の頃に猟奇殺人を犯した過去を持つ、青年の物語です。いわゆる少年Aのその後を描いた作品で、彼が友と信じた同い年の青年との関係性が主軸です。本作品は、著者がよく取り上げる少年犯罪や加害者の心の内をテーマとしています。
2020年7月4日 / 最終更新日 : 2020年9月9日 レペ 国内小説 【本の感想】花村萬月『弾正星』 戦国の梟雄 松永弾正久秀の生涯を描いた作品です。戦国好きには、あまりに有名な主人公であるので、著者がどう味付けしてくれるかが興味の中心です。ノワール感、プリーズと思い続けていたら、結局、友情物語でしたか。
2020年6月30日 / 最終更新日 : 2020年12月23日 レペ 国内小説 【本の感想】東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』 本格ものとして十分に愉しめます。事件が発生する → お嬢様刑事が上司にいじられる → お嬢様が混迷の極みに陥る → お嬢様をコケにしつつ執事が見事に解決してみせる、というパターンの短編集です。謎解きに集中するには、心地良くはありますか。
2020年6月29日 / 最終更新日 : 2020年6月25日 レペ 国内小説 【本の感想】西東登『蟻の木の下で』 ひとつの死体発見が時空を超えた因縁話へと広がりを見せるミステリです。「蟻の木の下で」というタイトルの意味こそ、事件の核心であるのは自明です。ところが、周辺にばら撒かれた事物を、殊更に掘り下げてしまったゆえに、読み難さを残してしまっているようです。
2020年6月28日 / 最終更新日 : 2020年6月25日 レペ 国内小説 【本の感想】藤村正太『孤独なアスファルト』 地方出身者の孤独を描いたミステリです。空のない街で夢を追いかけた若者の苦渋が滲み出ています。残念ながら、今となっては、読者がある程度の年代ではないと、共感を覚えるのは難しいかもしれませんね。
2020年6月26日 / 最終更新日 : 2020年8月28日 レペ 国内小説 【本の感想】伊坂幸太郎『フーガはユーガ』 途中まで、著者らしい展開をみせないのですが、ラストはきっちり伊坂幸太郎節で〆てくれます。苦いなぁ・・・