【本の感想】神道と神社の歴史研究会 編『日本人として知っておきたい神道と神社の秘密』

神道と神社の歴史研究会 編『日本人として知っておきたい神道と神社の秘密』

これまで、三宅久雄 監修『マンガでわかる仏像』渋谷申博『眠れなくなるほど面白い 図解 仏教』と、初心者にピッタリな仏教周辺の書籍を読んできました(リンクをクリックいただければ感想のページに移動します)。

次は、神道と神社の関連をということで、手に取ったのが、神道と神社の歴史研究会 編『日本人として知っておきたい神道と神社の秘密』です。

ここまで読めば、参拝に行って、御朱印を頂くのに支障はありますまい(と勝手に思っています)。

第一章「これだけは知っておきたい神道と神社の常識」、第二章「意外と知らない神社のしくみと祭事」、第三章「神道で重視される日本神話と神々の謎」、第四章「知られざる神道と日本の歴史」、第五章「神職はどのような仕事をしているか?」という章立てで、テーマごとに問があり、それに答える形式で解説が進みます。

廃仏毀釈等、仏教との関わりが神道の側から記載されていて、さらりと仏教のなんたるかを眺めた自分(ほやほやですが)にとっては、いたく興味を惹かれました。

それ以外の解説されている内容については、知らないことばかりで、今更ながら無知蒙昧さを痛感した次第です。タイトルの、「日本人として~」が、焦りを覚えさせますね。第一章の冒頭「1.神道は宗教ではない?」から、え?宗教なの?と戸惑ってしまうのです。答えは、”教祖も教典も教義もない特殊な宗教”。じゃあ、神主さんは教祖じゃないの、祝詞は何なのかしら・・・と、自分のように疑問を持つ方は、本書を読むべきでしょう。しっかりと、解説がなされています。例えば、以下のような、全48項目について知ることができます。

  • 鬼門の神社が建てられるのはなぜ?
  • おみくじで神様の機嫌を伺っていた?
  • 日本神話は何のためにつくられた?
  • 出雲に神々が集まるのはなぜ?
  • 江戸に稲荷神社が多かったのはなぜ?
  • 神道のルーツは卑弥呼にある?

神職になるにはどうしたら良いか等、ご縁のない話しではありますが、知識の幅は広がります。ただし、皇學館大学や國學院大學で履修し、神社本庁の成績審査に合格して宮司となる、というプロセスを知ると、神秘のベールが一枚剥がれてしまったようにも思えます。

さて、神道と神社について粗々おさえたところで、やっぱり日本神話を知らなければいけませんか。古事記と日本書紀を読むかなぁ・・・